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文献詳細

雑誌文献

medicina5巻9号

1968年09月発行

文献概要

EDITORIAL

コンピュータによる診断

著者: 木村栄一1

所属機関: 1日医大内科

ページ範囲:P.1069 - P.1069

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 コンピュータによる診断が話題になっているが,これに対する医学者の態度に2とおりある.第1は,"コンピュータはすばらしい性能を有するから,われわれの能力を越えた診断能力を発揮するであろう"と期待している人びとであり,他は"診断は頭脳のなかの微妙な働きによって行なわれるが,かかる微妙な働きは機械をもってまねすることができない"として,否定的な考えをもつ人びとである.
 コンピュータの性能を考えると,その両者とも妥当な考えとはいいがたい.コンピュータの特色はすばらしい計算速度や膨大な記憶能力にある.しかし,いかなる計算を行なうべきか,あるいは何を記憶せしむべきかということを,人間が教えてやらなければ,コンピュータはなんにもできない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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