文献詳細
EDITORIAL
文献概要
コンピュータによる診断が話題になっているが,これに対する医学者の態度に2とおりある.第1は,"コンピュータはすばらしい性能を有するから,われわれの能力を越えた診断能力を発揮するであろう"と期待している人びとであり,他は"診断は頭脳のなかの微妙な働きによって行なわれるが,かかる微妙な働きは機械をもってまねすることができない"として,否定的な考えをもつ人びとである.
コンピュータの性能を考えると,その両者とも妥当な考えとはいいがたい.コンピュータの特色はすばらしい計算速度や膨大な記憶能力にある.しかし,いかなる計算を行なうべきか,あるいは何を記憶せしむべきかということを,人間が教えてやらなければ,コンピュータはなんにもできない.
コンピュータの性能を考えると,その両者とも妥当な考えとはいいがたい.コンピュータの特色はすばらしい計算速度や膨大な記憶能力にある.しかし,いかなる計算を行なうべきか,あるいは何を記憶せしむべきかということを,人間が教えてやらなければ,コンピュータはなんにもできない.
掲載誌情報