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文献詳細

雑誌文献

medicina5巻9号

1968年09月発行

文献概要

内科疾患と皮膚・8

レイノー症状

著者: 西山茂夫1

所属機関: 1東大皮膚科

ページ範囲:P.1089 - P.1091

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レイノー症状とは
 末梢の循環障害のうち,動脈の器質的な狭窄ないし閉塞は,脈拍の減弱ないし消失を示し,小動脈の機能的な,間歓性の攣縮は死指として現われる.ただし正常人でも,解剖学的に足背動脈の脈拍を触れないことが3%程度にある.さらに間歇性のびっこ,指趾の壊疽も動脈性の障害を示す.もし循環血量の減少が長く続いていると,皮膚に栄養障害性の変化が現われ,皮膚は乾燥してうすくなり,落屑,萎縮をきたす.
 またもし静脈の領域における障害が加わるならば,罹患四肢に浮腫がみられるようになる.四肢末端の血管の機能的障害による代表的な病像の1つにレイノー症状があるが,血管の機能的変化と器質的変化を,臨床的に厳密に区別することのむずかしい場合が多い.レイノー症状の診断には,したがって次のような臨床症状に重きをおいて,血管の変化が機能的か器質的かということに,こだわらないほうがよい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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