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文献詳細

雑誌文献

medicina50巻1号

2013年01月発行

文献概要

特集 進化し続ける内科診療―世界が認めたブレイクスルー 循環器

高血圧―降圧薬治療の変遷

著者: 荻原俊男1

所属機関: 1森ノ宮医療大学

ページ範囲:P.46 - P.51

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高血圧治療とは

 高血圧の診断は二次性高血圧の鑑別,関連諸臓器合併症の把握,リスク因子の有無のチェックなどによる重症度の決定からなる.高血圧治療の目的は厳格な降圧あるいは適切な降圧により,心血管系合併症の進展や脳卒中,心筋梗塞など心血管イベント(事故)のリスクを抑制し,生活の質(QOL)を保った健康長寿を目指すことである.最近では人口の高齢化により,高齢者の認知症や,寝たきりを予防することが大きな課題となっており,高血圧の治療,予防はこの点においても有効なことが証明されている.

 高血圧の成因,病態の解明についてはレニンの発見が100年程前であることから,その歴史は100年以上あるが,成因・病態研究は降圧薬の出現により大きく進展し,降圧薬の発見は高血圧の理解を深め,さらに新たな降圧薬の開発の基となった.特に利尿薬,Ca拮抗薬,レニン-アンジオテンシン(R-A)系阻害薬の出現は高血圧治療を大きく変えた.

参考文献

1)Murakami M, et al:Antihypertensive effect of(4-2nitrophenyl)-2,6 dimethy-1,4 dihydropyridine-3,5-dicarbonic acid dimethylester(Nifedipine, Bay a 1040), a new coronary dilator. Jpn Heart J 13:128-135, 1972
2)Ondetti MA, et al:Design of specific inhibitors of angiotensin converting enzyme;New class of orally actihypertensive agents. Science 196:441-444, 1977
3)Timmermans, et al:Nonpeptide angiotensin Ⅱ receptor antagonists. Am J Hypertens 3:599-604, 1990
4)Furukawa Y, et al:US Patent 4(4), 4340598, 4335040, issued to Takeda Chemical Ltd, 1982

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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