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雑誌目次

雑誌文献

medicina50巻10号

2013年10月発行

雑誌目次

『medicina』50周年を迎えて

ページ範囲:P.1709 - P.1709

特集 内分泌疾患に強くなる

著者: 和田典男

ページ範囲:P.1711 - P.1711

 内分泌疾患は,消化器疾患や循環器疾患などと比較すると研修医や一般内科医から馴染みにくいという印象をもたれているように思います.その原因として,内分泌疾患が比較的稀で実際の症例を診る機会が少ない,疾患の種類が多い,どの検査を選択してよいかわかりにくい,負荷試験の判定が難しいといったことが考えられます.しかし,近年,内分泌疾患が増加してきているのも間違いありません.それはホルモン測定や画像診断の進歩や普及によるものと考えられます.

 健診や人間ドックが発達し,CTやMRI,超音波検査の機器が世界一普及し,血液検査の値段が安い日本では,内分泌疾患またはそれを疑う異常所見が偶然みつかる機会が数多くあります.腹部CTや超音波検査では副腎腫瘍がみつかることがあり,また,生活習慣病患者に対して動脈硬化の評価のために頸動脈超音波検査を行うと甲状腺に腫瘍や嚢胞が高率にみつかります.悪性腫瘍の診療の一環としてのCTやFDG-PETによって甲状腺腫瘍を指摘されることもあり,血液検査では電解質などの一般検査異常から内分泌疾患が疑われることがあります.さらに甲状腺機能検査は多くの医療機関で当日結果がわかることから気軽に行われており,異常値を示すこともよくあります.このようなきっかけから,内分泌疾患に遭遇する機会はどんな内科医にも増えてきています.

特集の理解を深めるための26題

ページ範囲:P.1854 - P.1857

座談会

外来診療での内分泌疾患の見つけ方と対応

著者: 和田典男 ,   吉村弘 ,   大村昌夫 ,   芦原順也

ページ範囲:P.1712 - P.1722

和田(司会) 今回の座談会は「外来診療での内分泌疾患の見つけ方と対応」をテーマにお話ししたいと思います.かつて内分泌疾患は稀な疾患と考えられていましたが,近年,診断技術の進歩などによってたくさん見つかるようになりました.特に甲状腺の機能異常あるいは結節性病変,また副腎偶発腫瘍,高血圧における原発性アルドステロン症などは,common diseaseと言ってよいほど頻度が高いことがわかっています(表).また,一部の内分泌疾患に関しては,積極的にスクリーニングして見つけていこうという動きもあります.

 このような現状を踏まえて,一般の先生方がどのように内分泌疾患を見つけていくか,また,異常所見を見つけたときに,どのように対応していくかについて話し合っていきたいと思います.

総論

内分泌疾患はどのようにして見つかるか

著者: 和田典男

ページ範囲:P.1724 - P.1726

ポイント

◎特徴的な自覚症状や身体所見を示す内分泌疾患について知識をもち,典型例を見逃さないように努める.

◎甲状腺の触診を習慣とするよう心掛ける.正しい甲状腺の触診の方法を身につける.

◎内分泌疾患による一般検査異常に注意する.特に電解質異常がある場合,鑑別疾患に内分泌疾患を加える.

◎画像診断により内分泌腺の偶発腫瘍が見つかる機会が増えている.個々の患者での緊急性,重要性を考慮して専門医への紹介を考慮する.

◎生活習慣病などのcommon diseaseからのスクリーニングが推奨される内分泌疾患があり,日常診療に取り入れることで診療の幅が広がる.

内分泌疾患の診断におけるホルモン測定

著者: 清水力

ページ範囲:P.1728 - P.1732

ポイント

◎免疫学的測定法によるホルモン測定のもつ特性を理解する.

◎同時に複数のホルモン測定を行った際,測定項目数により請求上限点数が定められているため,想定される内分泌疾患に関連する必要最小限のホルモン測定を行う.

◎ホルモンを測定する際には,採血の状況や服薬の有無など,採血条件を念頭に置いて結果を解釈する.

内分泌疾患の発見のきっかけとなる異常所見

甲状腺腫

著者: 村上司

ページ範囲:P.1734 - P.1736

ポイント

◎甲状腺の診断は触診から始まる.

◎超音波検査が触診所見を裏づけし,触診でわからない情報も与えてくれる.

◎びまん性甲状腺腫は自己免疫性甲状腺疾患が多い.

◎結節性甲状腺腫では手術適応を見逃さないようにする.

甲状腺機能異常

著者: 紅粉睦男

ページ範囲:P.1738 - P.1741

ポイント

◎甲状腺疾患は糖尿病に次いで頻度の高い内分泌疾患である.甲状腺機能のスクリーニングには,血清TSH測定が有用である.

◎診断・治療では,一過性の甲状腺機能異常も多いことに留意して,軽微な機能異常時には経過観察による判断も重要である.

◎一般検査値の異常が甲状腺疾患発見の端緒になることも少なくない.常に甲状腺疾患も念頭に置いた診療が必要である.

低ナトリウム血症

著者: 石川三衛

ページ範囲:P.1742 - P.1744

ポイント

◎低Na血症は体液量の変化により3病型に分けられる.体液量の増減を推定することが診断のキーとなる.

◎高齢者の発熱など,身体的ストレスを契機とする低Na血症のなかに下垂体前葉機能低下症が潜んでいることが多い.

◎高齢者の低Na血症は病態による特徴が乏しく,関連する所見を的確に評価することが必須となる.

低カリウム血症

著者: 羽毛田公 ,   相馬正義

ページ範囲:P.1746 - P.1749

ポイント

◎低Kによる症状は,無症状なものから,四肢麻痺,心室性不整脈といった重篤なものまで,低下の程度によりさまざまである.

◎低下する病態には,K摂取不足,細胞内外での分布の異常,腎および腎外からのK喪失がある.

◎問診,尿電解質,動脈血ガス分析,高血圧の有無,レニン-アルドステロン値などを糸口に鑑別していく.

◎利尿薬による低Kは頻度が高く,病態に応じた薬の選択が求められる.

◎治療は,緊急性があれば経静脈的に補充を行うが,補正速度,投与量には注意が必要である.

カルシウム・リン代謝異常

著者: 永井聡

ページ範囲:P.1750 - P.1753

ポイント

◎腹部・精神症状をきたす患者ではスクリーニングでカルシウム・リンを測定する.

◎血清カルシウムはアルブミンで補正して評価する.

◎低リン血症は慢性化すると骨軟化症をきたす.

副腎偶発腫瘍

著者: 一城貴政

ページ範囲:P.1754 - P.1759

ポイント

◎副腎偶発腫瘍は悪性の可能性,ホルモン過剰産生性の有無で手術の適応を決定する.

◎副腎癌は生検でも術前診断が困難であり,疑った場合は積極的に外科的治療を検討する.

◎最も頻度が高いのはホルモン非産生腺腫で,副腎偶発腫瘍全体の過半数を占める.

◎内分泌学的スクリーニング検査としては,血清・尿中Kとともに,ACTH,コルチゾール,PRA,アルドステロン,蓄尿中メタネフリン2分画,血清DHEA-Sを測定する.

◎いったんホルモン非産生腺腫と診断しても,その後ホルモン産生性が顕在化したり,副腎癌で腫瘍の急速な増大をきたすことがあるため,一定の経過観察が必要である.

専門医に学ぶ内分泌疾患の診断・治療 【甲状腺疾患】

Basedow病

著者: 吉村弘

ページ範囲:P.1760 - P.1763

ポイント

◎Basedow病の鑑別診断で最も難しいのは無痛性甲状腺炎である.

◎薬物治療の第一選択薬はチアマゾール(メルカゾール®)である.

◎近い将来妊娠を希望する場合,妊娠初期では第一選択薬はプロピルチオウラシル(プロパジール®,チウラジール®)である.

◎チアマゾールの開始量は,FT4が5ng/dL以下では15mg/日,FT4が測定範囲以上では30mg/日である.

◎抗甲状腺薬開始2カ月間は2週間ごとに肝機能と血球検査を行い,副作用のチェックをする.

甲状腺機能低下症

著者: 大野洋介 ,   田中祐司

ページ範囲:P.1764 - P.1767

ポイント

◎甲状腺機能低下症を疑ったらまずTSHとFT4を測定してみる.

◎CK高値を伴う脂質異常症は甲状腺機能低下症を疑う.

◎甲状腺ホルモン剤の補充は,少量から漸増する.

亜急性甲状腺炎

著者: 窪田純久

ページ範囲:P.1768 - P.1771

ポイント

◎甲状腺中毒症を呈し,甲状腺に痛みがある場合,最初に鑑別すべき疾患である.

◎亜急性甲状腺炎と急性化膿性甲状腺炎は治療法が異なるため,鑑別は慎重に行う必要がある.

◎プレドニゾロン投与を15mg/日より開始し2週ごとに5mgずつ漸減すると,症状が速やかに改善され,再燃は少ない.

甲状腺腫瘍

著者: 宮川めぐみ

ページ範囲:P.1772 - P.1777

ポイント

◎臨床上最も頻度が高いのは,非腫瘍性病変である囊胞,腺腫様結節,腺腫様甲状腺腫である.

◎超音波検査で悪性を疑うBモード所見としては,形状不整な充実性腫瘤で,境界不明瞭,内部低エコーで不均一,微細石灰化などがある.

◎カラードプラでは,内部に豊富な血流シグナルを認めた場合は悪性を疑い,さらにその血流解析を行うことで良悪性の鑑別が可能となる場合がある.

◎エラストグラフィは組織弾性度を反映し,悪性では青く硬い腫瘤として描出される.

【副甲状腺疾患】

原発性副甲状腺機能亢進症

著者: 竹内靖博

ページ範囲:P.1778 - P.1781

ポイント

◎診断のきっかけはアルブミン補正後の高Ca血症に気づくことである.

◎治療の第一選択は責任病巣の副甲状腺の外科的切除である.

◎無症候性あるいは軽症で手術しない場合は経口ビスホスホネート製剤を考慮する.

【下垂体疾患】

先端巨大症(アクロメガリー)

著者: 桑原智子 ,   島津章

ページ範囲:P.1782 - P.1787

ポイント

◎特有の顔貌や四肢末端肥大などの身体所見から,思いつけば診断が容易な「気づきの病気」である.

◎いびきや睡眠時無呼吸,変形性関節症,咬合不正,月経異常,手根管症候群などの症候にも注目する.

◎臨床的な活動性評価の指標として,頭痛,発汗過多,感覚異常,関節痛などが挙げられる.

◎GH分泌過剰は,経口グルコース負荷に対するGH分泌抑制の欠如,IGF-Iの高値により証明する.

◎先端巨大症の原因はGH産生下垂体腺腫で,治療の第一選択は外科手術であるが,薬物療法も有効である.

Cushing病

著者: 二川原健 ,   大門眞 ,   須田俊宏

ページ範囲:P.1788 - P.1791

ポイント

◎Cushing病は時に致死的となる疾患である.30μg/dL以上の高コルチゾール血症は特に危険である.

◎高血圧や糖尿病のみならず,骨粗鬆症のなかにもCushing症候群は潜んでいる.

◎Cushing症候群の特異的身体徴候のなかで早期に現れやすいのは,中心性肥満と前腕屈側の皮膚菲薄化である.

◎メタボリックシンドロームなどのなかから積極的に疑い例を発見して,内分泌専門医に紹介することが望まれる.

プロラクチノーマ

著者: 小野昌美 ,   関康史 ,   市原淳弘

ページ範囲:P.1792 - P.1796

ポイント

◎下垂体腺腫の約30%を占め,ホルモン産生腫瘍のなかで最も多い疾患である.

◎生殖年齢層の女性に多く発症し,深刻な性腺機能低下,不妊をきたす.

◎第1次治療は薬物療法で,安価,強力で,副作用の少ないカベルゴリンが用いられる.

◎カベルゴリン治療により,高PRL血症性不妊症の回復,そして腫瘍の消滅(治癒)も大いに期待できるようになりつつある.

下垂体前葉機能低下症

著者: 大月道夫

ページ範囲:P.1797 - P.1799

ポイント

◎成長ホルモン(GH)は,成人期において糖・蛋白・脂質・骨代謝にかかわり,身体の恒常性の維持,心理面での健康感の維持に重要である.

◎GH分泌不全症は,腫瘍による下垂体前葉機能低下症を疑う場合にまず念頭に置く必要がある疾患である.

◎GH分泌不全症は,種々の代謝異常を呈するばかりでなく,QOLが低下する疾患である.

中枢性尿崩症

著者: 岩崎泰正

ページ範囲:P.1802 - P.1805

ポイント

◎尿崩症の診断では,まず心因性多飲症を除外し,かつ中枢性か腎性かを鑑別する.

◎基礎疾患の有無を慎重に検索することが重要である.

◎最近,DDAVP経口製剤の使用が可能となった.

【副腎疾患】

Cushing症候群・subclinical Cushing症候群

著者: 大川雄太 ,   沖隆

ページ範囲:P.1806 - P.1811

ポイント

◎Cushing症候群とは,慢性的な高コルチゾール血症により種々の臨床症状を呈する症候群である.

◎特徴的な身体所見を呈さないsubclinical Cushing症候群でも,高血圧症・耐糖能障害・脂質異常症など,さまざまな代謝異常を合併する例が多い.

◎24時間尿中遊離コルチゾール蓄尿,コルチゾール日内変動測定,1mgデキサメタゾン抑制試験などからスクリーニングを行う.

◎良性副腎腺腫によるCushing症候群は,病側の腹腔鏡下副腎摘出術の適応である.

◎副腎皮質癌に対しては開腹手術を行い,術後薬物療法としてミトタンを投与する.

◎subclinical Cushing症候群に関しては,いまだ明確な手術適応基準はない.

原発性アルドステロン症

著者: 大村昌夫 ,   齋藤淳 ,   西川哲男

ページ範囲:P.1812 - P.1816

ポイント

◎原発性アルドステロン症は頻度が高く,診断が難しく,臓器障害の多い予後不良な高血圧であるが,適切な治療で治癒が期待できる.

◎スクリーニングはアルドステロンとレニンの同時測定を行い,その後内分泌負荷試験で確認する.

◎副腎静脈採血で片側副腎からのアルドステロン過剰分泌が診断された症例は手術適応となる.

褐色細胞腫

著者: 田辺晶代 ,   市原淳弘

ページ範囲:P.1818 - P.1822

ポイント

◎約90%は副腎に発生(狭義の褐色細胞腫)し,約10%は全身の交感神経節に発生(傍神経節細胞腫)する.

◎反復する発作的な頭痛・動悸・高血圧や腫瘍径3cm以上の副腎・後腹膜偶発腫瘍で本症を疑う.

◎簡便なスクリーニングとして,随時尿中メタネフリン,ノルメタネフリン(尿中クレアチニン補正値)を測定する.

◎β遮断薬単独投与は禁忌である.まずαあるいはαβ遮断薬を投与する.

副腎皮質機能低下症

著者: 明比祐子 ,   田邊真紀人 ,   柳瀬敏彦

ページ範囲:P.1823 - P.1827

ポイント

◎全身倦怠感や食欲低下がある場合,副腎皮質機能低下症を鑑別診断に挙げる.

◎続発性の場合,低Na血症はきたしにくい.

◎スクリーニングのために,まず早朝絶食時にコルチゾールとACTHを測定する.

◎補充療法にはヒドロコルチゾンを用い,1日2~3分割投与にする.

◎ストレス下では,通常の2~3倍量のヒドロコルチゾンを服用するよう指導する.

【性腺疾患】

男性性腺機能低下症

著者: 山崎一恭 ,   西山博之 ,   岩本晃明

ページ範囲:P.1828 - P.1831

ポイント

◎精巣の主な機能はアンドロゲンの産生・分泌,成熟精子の産生であり,視床下部―下垂体―精巣系のホルモン調節によって支配される.

◎男性性腺機能低下症は,原発性性腺機能低下症,続発性性腺機能低下症,アンドロゲン標的臓器の異常,加齢男性性腺機能症候群の4型に分類される.

◎アンドロゲン欠乏症状は,適切なホルモン補充療法により改善されうることが多いが,男性不妊に対する治療手段はいまだ限られている.

女性性腺機能低下症

著者: 千石一雄 ,   宮本敏伸 ,   大石由利子

ページ範囲:P.1832 - P.1835

ポイント

◎原発性性腺機能低下症例では,染色体異常や第2次性徴が欠如することが多い.

◎原発性無月経(満18歳を過ぎても月経発来を認めない)では,外性器の異常,子宮の有無を確認することが重要である.

◎続発性性腺機能低下では,身体的特徴はあまり著明ではなく,無月経,不妊を主訴とすることが多く,体重減少に留意する.

◎ホルモン補充療法(Kaufmann療法)や不妊治療が必要であり,早めに婦人科医に相談することが望ましい.

内分泌エマージェンシーの診断・治療

甲状腺クリーゼ

著者: 赤水尚史

ページ範囲:P.1836 - P.1838

ポイント

◎甲状腺クリーゼは「生命が危険となるような激しい症状を呈する甲状腺中毒症」である.

◎甲状腺中毒症の450例に1例発症し,致死率は約11%である.

◎多臓器不全,非代償性状態を特徴とする.

◎臨床症状に基づいて診断され,日本における診断基準が樹立されている.

◎疑診の段階でも治療を開始することが肝要である.

副腎クリーゼ

著者: 方波見卓行 ,   天神歩美 ,   中村祐太

ページ範囲:P.1840 - P.1842

ポイント

◎個々の副腎不全症状は非特異的であるが,複数存在する場合は疑う.

◎低ナトリウム・高カリウム血症,低血糖,貧血が揃い,肝腎機能正常なら本症の可能性がきわめて高い.

◎血中コルチゾールがストレス下で5μg/dL未満なら本症を強く疑い,随時採血で20μg/dL以上なら否定できる.

◎治療は副腎皮質ステロイド薬,生理食塩水,ブドウ糖液の経静脈的投与である.

トピックス

福島原発事故と甲状腺疾患

著者: 山下俊一

ページ範囲:P.1844 - P.1847

ポイント

◎放射線発がんリスクの理解には,被ばく線量の評価が最も重要である.

◎外部被ばくのみならず,放射性ヨウ素の内部被ばくにより甲状腺発がんリスクが増加する.

◎乳幼児~思春期前後の放射線リスクが高く,年齢増加とともに発がんリスクは下がり,40歳以上では放射線リスクは検出困難である.

◎放射線被ばくによる甲状腺がんは乳頭癌であるが,自然発症との鑑別は困難であり,疫学調査研究が不可欠である.

甲状腺疾患と妊娠

著者: 荒田尚子

ページ範囲:P.1848 - P.1852

ポイント

◎妊娠初期にみられる甲状腺機能亢進症では,Basedow病とhCGのTSH受容体刺激作用に由来する妊娠性一過性甲状腺機能亢進症との鑑別にTSH受容体抗体(TRAb)の測定が有用である.

◎妊娠初期はチアマゾールの催奇形性のため,プロピルチオウラシルを第1選択薬とする.

◎妊娠後半になってもTRAb(コスミック®Ⅲ)が50%以上,あるいは高感度法で70%以上か10IU/L以上の場合は,胎児・新生児甲状腺機能亢進症の可能性が高い.

◎授乳中のBasedow病に対し,1日10mg以下のチアマゾールか,1日300mg以下のプロピルチオウラシルの投与は児の甲状腺機能に影響しない.

◎妊娠中の甲状腺機能低下症では,妊娠初期はTSH値2.5μU/mL未満,妊娠中期以降は3.0μU/mL未満を目標に,レボチロキシン量の調整を行う.

連載 顔を見て気づく内科疾患・10

眼球突出―両側vs片側

著者: 石丸裕康

ページ範囲:P.1703 - P.1703

患 者:40代女性

病 歴:半年間で8kgの体重減少があり,外来を受診.食欲は保たれている.労作時の動悸,発汗過多あり.

実は日本生まれの発見・10

インターロイキン6

著者: 田中敏郎 ,   熊ノ郷淳

ページ範囲:P.1705 - P.1705

 1970年代の初頭に,IgEの発見者であるジョンズ・ホプキンス大学の石坂公成博士の研究室に留学していた岸本忠三博士は,B細胞に作用してIgGやIgE抗体の産生を促進する可溶性分子の存在を見出した.インターロイキン6(IL-6)研究の原点である.帰国後も,岸本はこの分子を追い続け,遂に1986年,岸本,平野俊夫博士らはB細胞刺激因子2/IL-6遺伝子のクローニングに成功した.IL-6の構造決定までには十数年間の歳月を要したが,その後の研究の展開は凄まじく,IL-6受容体やシグナル伝達分子であるgp130の構造決定,受容体から核への細胞内シグナル伝達経路の全貌,IL-6の作用の多様性やIL-6ファミリーサイトカインの作用の重複性の分子基盤が次々と解明され,筆者が当時留学していた米国の研究所においても,respectを込め,Kishimoto's armyと呼ばれていた程である.

 IL-6は,抗体産生細胞への分化,CD4陽性免疫調節T細胞の分化,肝細胞からの急性期蛋白の産生誘導,血球系細胞の分化のみならず,さまざまな細胞の分化や活性化を調節する.感染や外傷など生体にストレスが生じた際に,IL-6は速やかに産生され,ストレスの排除に働く.しかし,心臓粘液腫やCastleman病の病態解析や,IL-6遺伝子導入や疾患動物モデルを用いる検討により,何らかの原因によるIL-6の持続的な産生がさまざまな免疫,炎症性疾患の発症,進展にかかわることが明らかとなった.そのため,IL-6そのものを治療薬として用いるのではなく,IL-6を標的とするIL-6阻害薬の開発が進められ,中外製薬と大阪大学との産学連携により,マウス抗体をヒト化した抗IL-6受容体抗体トシリズマブ(商品名アクテムラ)が作製された.国内外での臨床試験において,トシリズマブは既存治療にて中~高活動性を有する関節リウマチに優れた有効性を示し,現在100カ国以上において,治療薬として承認されている.この功績により,岸本,平野は,スウェーデン王立科学アカデミーから「10年後には車椅子が必要なリウマチ患者さんがいなくなる」と高い評価を受け,2009年に,リウマチ学分野のノーベル賞といわれるクラフォード賞を受賞している.現在本邦での適応症は,①既存治療で効果不十分な関節リウマチ・多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎,②Castleman病に伴う諸症状および検査所見の改善・全身型若年性特発性関節炎であり,用法・用量は,それぞれ,①1回8 mg/kgを4週間隔で点滴静注,②1回8 mg/kgを2週間隔で点滴静注し,症状により1週間まで投与間隔の短縮可能となっている.トシリズマブ加療中においては,CRPなどの炎症所見や発熱,倦怠感などの全身症状がマスクされるので,感染症の合併を疑う際には,注意深い診療を要する.

神経診察の思考プロセス 一般内科外来のカルテから・7

血圧が下がり,不安定になった

著者: 大生定義

ページ範囲:P.1858 - P.1861

症例:梨田裕之(仮名)77歳男性

近医で10年前から高血圧の治療を受け,現在の処方はノルバスク®とブロプレス®である.年に1,2回程度,症状が気になると,当院外来を受診してきた.その度に検査などを受け報告書をもらって近医に戻っていた.

問診票の診察前の血圧100/65 mmHg,脈拍78回/分 整,体温35.8℃.

目でみるトレーニング

著者: 隈部綾子 ,   見坂恒明 ,   藤田映輝 ,   稲葉芳絵

ページ範囲:P.1862 - P.1867

依頼理由別に考える心臓超音波検査とりあえずエコーの一歩先へ・7

依頼理由{その6}心雑音~その原因はなんですか~(連続性雑音篇)

著者: 鶴田ひかる ,   香坂俊

ページ範囲:P.1875 - P.1881

 今号では雑音特集の最終版として,“連続性雑音”を聴取する疾患の心エコーを取り上げたいと思います.

 連続性雑音と聞いて,皆さんにとって最も身近なのは 透析患者さんのシャント音 だと思います.透析では8Frの太いシースの抜き差しを行わなくてはならないため,人工的に動脈と静脈のシャントを造設し,その部分の血管を広げてアクセスサイトとします.そのシャント部に聴診器を置くと,動静脈間の高い圧較差での流速音(シューン,シューンという高調な持続時間の長い雑音)を聴取することができるはずです.

Step up腹痛診察・2

71歳女性 左下腹部痛

著者: 小林健二

ページ範囲:P.1882 - P.1885

[現病歴]外来受診当日の午前0時過ぎに左下腹部痛が出現し覚醒した.腹痛は鈍痛で持続する痛みであった.腹痛が出現した直後に嘔気も出現し少量の嘔吐を認めた.吐血はなかった.引き続き有形の排便が2回あった.その1時間後から6~7回の下痢があった.下痢は最初水様であったが,最後の4回は鮮血の混じった便であった.腹痛は明け方まで持続したが徐々に軽快した.来院時の腹痛は数値評価スケール(NRS)で1/10である.

[既往歴]特記事項なし

[常用薬]なし

[社会歴]飲酒,喫煙はしない

皮膚科×アレルギー膠原病科合同カンファレンス・19

SLE患者の顔面皮膚症状

著者: 岡田正人 ,   衛藤光

ページ範囲:P.1886 - P.1890

後期研修医(アレルギー膠原病科) 今回の患者さんは,20歳の女性です.2年前に大学進学のため上京されてから当科を受診されています.発症は高校生の時で,遷延する発熱と全身性のリンパ節腫脹で医療機関を受診し,抗核抗体陽性,抗dsDNA抗体陽性,光線過敏,discoid疹などから全身性エリテマトーデス(SLE)の診断で,プレドニゾロン0.5mg/kgにて治療され軽快しています.転院時にはプレドニゾロンは10mgまで減量されていました.初診時の皮膚病変の写真がありますので,解説をよろしくお願いします.

後期研修医(皮膚科) 初診時の皮膚所見ですが,鼻尖部,頬部,耳輪下方,耳甲介に母指頭大から大豆大までの浸潤の強い暗赤色の紅斑が散在しています.境界は比較的明瞭で鱗屑は耳甲介と頬部では膜様を呈し,鼻尖部では点状から小葉状を呈しています.耳輪下方では鱗屑は軽度です(図1a~c).また手指には爪囲紅斑と小豆大の滲出傾向の強い紅斑が散在しています(図1d).顔面,耳甲介の皮疹は円板状エリエテマトーデス(discoid lupus erythematosus:DLE)型紅斑,耳輪と手指の皮疹は凍瘡様紅斑を考えました.

睡眠時無呼吸症診療の最前線・4

循環器疾患とSAS②

著者: 成井浩司 ,   葛西隆敏 ,   富田康弘 ,   徳永豊 ,   津田緩子 ,   山越志保 ,   百村伸一 ,   ,   ,   ,  

ページ範囲:P.1891 - P.1897

慢性心不全(CHF)患者に対するASV治療の実際

Richards Adaptive servo ventilation(ASV)の治療コンプライアンスをどのように評価していますか.

百村 われわれの研究結果では,CHF患者におけるASVのコンプライアンスは持続気道陽圧(CPAP)と比べて良いと思います.またコンプライアンスは左室駆出率(EF)の改善に重要なファクターとなっており非常に重要です.その理由に,ASVのアルゴリズムの寄与が大きいと思われます.

SCOPE

『medicina』創刊50周年記念セミナー「最後はやっぱり身体診察」

著者: 須藤博

ページ範囲:P.1868 - P.1874

 2013年6月9日,本誌『medicina』の創刊50周年を記念し,若手医師・研修医を対象としたセミナー「最後はやっぱり身体診察」を開催しました.

 講師に須藤博先生(大船中央病院内科)をお迎えし,医師に必須のスキルである身体診察の考え方や知っておきたい知識を豊富な経験を基にご紹介いただきました.

REVIEW & PREVIEW

抗うつ薬の使い方に警鐘を鳴らす

著者: 宮岡等

ページ範囲:P.1898 - P.1900

最近の動向

うつ病患者数と抗うつ薬売上の増加

 日本における気分障害患者数は1996年には43.3万人であったのが,2008年には104.1万人となった.2011年には95.8万人とやや減少傾向に見えるが,2011年は東日本大震災により「宮城県の一部と福島県を除いたデータ」であるため,すぐ減少とは評価できない1)

 抗うつ薬の国内における売り上げは,フルボキサミン(デプロメール®,ルボックス®)が日本で最初のSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)として発売された1999年以来,著しい増加を示している.売り上げ額は製薬会社の独自調査によるため,推定値程度に理解すべきであるが,SSRIが発売される前(1998年)の172億円から,2011年には1,000億円程度になっていると言われている2).もちろん,これにはうつ病という診断の増加に加えて,抗うつ薬がパニック障害や強迫性障害など,うつ病以外の疾患も適応に加えたことや,新薬の高い薬価なども関係している.

書評

―横林賢一 編著―みんなはどう診るこの症状

著者: 井村洋

ページ範囲:P.1800 - P.1800

 本書を手にとって最初に抱いた感想は,「こんな企画があったのか?」でした.その形式は次のとおりです.①「右季肋部痛」「めまい」「発熱」などの19の主訴と,それぞれに付随する事例が,数行で提示される.②診断をつけるために,サブスペシャル内科,耳鼻科,整形外科,産婦人科,皮膚科が,「考える疾患」「行いたい問診・身体診察・検査」を明示する.③結果が伝えられ,各医師が知り得た情報をもとに,最終診断と対応を述べる.つまり,「ドクターG」的なやりとりを,各専門医に依頼しているのです.さらに,各主訴ごとに,「専門医に聞いてみよう!!」というコーナーと,「総合診療医によるイイトコドリ!」という1~2ページの要約がついています.

 診断推論の参考書はたくさんありますが,この企画は,おそらく本邦初(もしかしたら地球上初かも)です.編者および各専門医のチャレンジ精神に,大きな拍手と敬意を表します.

―Twycross R,Wilcock A,Dean M,Kennedy B 編 武田文和,鈴木 勉 監訳―トワイクロス先生のがん緩和ケア処方薬―薬効・薬理と薬の使い方

著者: 大石了三

ページ範囲:P.1900 - P.1900

 トワイクロス先生はオックスフォード大学の緩和ケア講座の初代主任教授で,長年の臨床経験に基づく先生の著書は緩和ケアの実践書として緩和ケアにかかわるすべての医療従事者のバイブルとなっている.今回,緩和ケアの実践経験豊富な日本緩和医療薬学会の認定薬剤師を中心として翻訳委員会が組織され,武田文和先生と鈴木勉先生の監訳のもとに『トワイクロス先生のがん緩和ケア処方薬―薬効・薬理と薬の使い方』が出版された.『がん緩和ケア処方薬』というタイトルであるが,取り上げられている薬物は鎮痛薬や中枢神経作用薬にとどまらず,緩和ケアにおいて用いられるほとんどの薬剤について,薬効分類ごとに必要な情報が網羅されている.基本的な薬理作用や薬物動態,副作用に加えて,緩和ケアで用いられる目的に対する根拠(エビデンス)までもが詳細に説明されており,まさに『緩和ケア臨床薬理学』の初めての書籍といえる.さらに,必要な臨床ガイドラインが簡単にまとめられていたり,特殊な処方や投与法についての説明が加えられており,かゆいところにも手が届く便利な書籍となっている.

 がんの進行に伴うさまざまな症状に対する薬物療法では,治療に難渋するケースが極めて多く,経験的にあるいは症例報告などをもとにいろいろな薬物が適応外使用として使用されることが多い.また,その使用方法も添付文書の記載と異なることもある.しかし,そのような薬物の使い方についての書籍や総説はあまり見たことがない.それは,基礎および臨床のエビデンスの不十分さもあるが,適応外使用について責任をもって詳しく説明するのは躊躇されるという背景があるからであろう.本書では,緩和ケアで実践されている薬物治療について実によくまとめられており,これまで緩和ケアに専門的にかかわってきた人でも,改めてなるほどと納得させられる内容が数多く含まれていると思う.さらに,かなり細かいところまで触れてあり,緩和ケアにおけるさまざまな事態への対応を実践していくのに大いに参考になる書籍である.

information

第25回中之島リウマチセミナーご案内

ページ範囲:P.1741 - P.1741

日時●2013年12月21日(土)13:30~

   2013年12月22日(日) 9:30~

場所●大阪国際会議場(特別会議場12F)

第22回肝病態生理研究会演題募集のご案内

ページ範囲:P.1787 - P.1787

日時●2014年5月31日(土)8:30~13:30(予定)

場所●都市センターホテル 〠102-0093 東京都千代田区平河町2-4-1 Tel:03-3265-8211(代表)

『JIM』presents 公開収録シリーズ“ジェネラリスト道場”(全4回)開催のお知らせ

ページ範囲:P.1822 - P.1822

 医学書院発行の『JIM』誌編集室では,第一線で活躍中のジェネラリストをお招きし,“ジェネラリスト道場”と題する『JIM』presents公開収録シリーズ(全4回)を開催します.その第1回では,「診断の達人」「鑑別診断の神様」と呼ばれる米国を代表する内科医,ローレンス・ティアニー先生にご登場いただきます.皆さま奮ってご参加ください.

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奥付

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基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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