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文献詳細

雑誌文献

medicina50巻10号

2013年10月発行

文献概要

特集 内分泌疾患に強くなる 専門医に学ぶ内分泌疾患の診断・治療 【副腎疾患】

Cushing症候群・subclinical Cushing症候群

著者: 大川雄太1 沖隆1

所属機関: 1浜松医科大学第2内科内分泌・代謝内科

ページ範囲:P.1806 - P.1811

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ポイント

◎Cushing症候群とは,慢性的な高コルチゾール血症により種々の臨床症状を呈する症候群である.

◎特徴的な身体所見を呈さないsubclinical Cushing症候群でも,高血圧症・耐糖能障害・脂質異常症など,さまざまな代謝異常を合併する例が多い.

◎24時間尿中遊離コルチゾール蓄尿,コルチゾール日内変動測定,1mgデキサメタゾン抑制試験などからスクリーニングを行う.

◎良性副腎腺腫によるCushing症候群は,病側の腹腔鏡下副腎摘出術の適応である.

◎副腎皮質癌に対しては開腹手術を行い,術後薬物療法としてミトタンを投与する.

◎subclinical Cushing症候群に関しては,いまだ明確な手術適応基準はない.

参考文献

1)Nieman LK, et al:The diagnosis of Cushing's syndrome;An Endocrine Society Clinical Practice Guideline. J Clin Endocrinol Metab 93:1526-1540, 2008
2)名和田新,他:副腎ホルモン産生異常症の全国疫学調査:厚生省特定疾患内分泌系疾患調査研究班「副腎ホルモン産生異常症」調査分科会.平成10年研究報告書:11-55, 1999
3)Tsuiki M, et al:Cardiovascular risks and their long-term clinical outcome in patients with subclinical Cushing's syndrome. Endocr J 55:737-745, 2008
4)沖 隆:Cushing病の診断.ホルモンと臨床58:747-751, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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