文献詳細
文献概要
特集 内科診療にガイドラインを生かす 呼吸器疾患
薬剤性肺障害
著者: 花岡正幸1
所属機関: 1信州大学医学部内科学第一講座
ページ範囲:P.136 - P.140
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現在,薬剤性肺障害に関するガイドラインは国内外に存在しない.日本呼吸器学会は,2006年4月に「薬剤性肺障害の評価,治療についてのガイドライン」を発刊したが,2012年5月の改訂にてガイドラインの名称は消え,「薬剤性肺障害の診断・治療の手引き」となった.この理由は,ガイドラインでは,大規模な無作為臨床試験に基づくエビデンスレベルや推奨レベルを記載する必要があるが,薬剤性肺障害は個々の症例が対象で発症の予想が難しく,かつ生命が脅かされる病態であるため,無作為割り付け試験が存在しないからである.薬剤性肺障害はすべての領域の医師が遭遇する疾患であるため,「薬剤性肺障害の診断・治療の手引き」は日常臨床での参考になるよう平易に記述され,症例提示や医薬品副作用被害救済制度の項が設けられ,さらに文献検索の方法にも言及している.「薬剤性肺障害の診断・治療の手引き」は,メディカルレビュー社から定価3,000円で書店販売されている.
なお,ガイドラインではないが,医薬品情報に関するデータベースとして,医薬品医療機器情報提供ホームページ(http://www.info.pmda.go.jp/,医薬品医療機器総合機構提供)やMedWatch(http://www.fda.gov/Safety/MedWatch/,米国食品医薬品局提供)などがインターネットから利用可能である.また,薬剤性肺障害に関しては,PNEUMOTOX ON LINE(http://www.pneumotox.com/)という情報提供サイトがある.
現在,薬剤性肺障害に関するガイドラインは国内外に存在しない.日本呼吸器学会は,2006年4月に「薬剤性肺障害の評価,治療についてのガイドライン」を発刊したが,2012年5月の改訂にてガイドラインの名称は消え,「薬剤性肺障害の診断・治療の手引き」となった.この理由は,ガイドラインでは,大規模な無作為臨床試験に基づくエビデンスレベルや推奨レベルを記載する必要があるが,薬剤性肺障害は個々の症例が対象で発症の予想が難しく,かつ生命が脅かされる病態であるため,無作為割り付け試験が存在しないからである.薬剤性肺障害はすべての領域の医師が遭遇する疾患であるため,「薬剤性肺障害の診断・治療の手引き」は日常臨床での参考になるよう平易に記述され,症例提示や医薬品副作用被害救済制度の項が設けられ,さらに文献検索の方法にも言及している.「薬剤性肺障害の診断・治療の手引き」は,メディカルレビュー社から定価3,000円で書店販売されている.
なお,ガイドラインではないが,医薬品情報に関するデータベースとして,医薬品医療機器情報提供ホームページ(http://www.info.pmda.go.jp/,医薬品医療機器総合機構提供)やMedWatch(http://www.fda.gov/Safety/MedWatch/,米国食品医薬品局提供)などがインターネットから利用可能である.また,薬剤性肺障害に関しては,PNEUMOTOX ON LINE(http://www.pneumotox.com/)という情報提供サイトがある.
参考文献
1)日本呼吸器学会薬剤性肺障害の診断・治療の手引き作成委員会(編):薬剤性肺障害の診断・治療の手引き,メディカルレビュー社,2012
2)大中原研一,他:薬剤性肺疾患の臨床的特徴-「アマメシバ」関連性閉塞性細気管支炎を含めて.呼吸23:540-545,2004
3)Camus P, et al:Interstitial lung disease induced by drugs and radiation. Respiration 71:301-326, 2004
4)金澤 實:薬剤性肺疾患.診断と治療の進歩Ⅳ.治療指針1.治療方針.日内会誌96:1156-1162,2007
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