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文献概要
特集 内科診療にガイドラインを生かす 消化器疾患
消化性潰瘍
著者: 東健1
所属機関: 1神戸大学大学院医学研究科消化器内科学分野
ページ範囲:P.165 - P.171
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医療に対する患者の意識の高まり,情報の広まり,医療経済的問題などにより,医療の向上,標準化,経済性などが求められ,2003年4月に厚生労働省研究班により「胃潰瘍診療ガイドライン」が発表されるに至り,潰瘍診療の質的向上,効率化が図られてきた1).その後,2007年に,内容に追加変更を加え,第2版が発刊され2),さらに,2009年には日本消化器病学会により「消化性潰瘍診療ガイドライン」が作成された3).これらガイドラインはエビデンスを基にして作成され,Minds診療ガイドライン作成の手引きによるエビデンスレベル(Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳa,Ⅳb,Ⅴ,Ⅵ)と推奨グレード(A,B,C1,C2,D)を用いている.「消化性潰瘍診療ガイドライン」では,主に治療についてクリニカルクエスチョンを設定し,それぞれに対してステートメントに推奨グレードとエビデンスレベルを明示し,エビデンスがわが国のものか,海外のものかを区別している.また,保険で診断・治療が可能かについても付記し,日常診療に使いやすいようにされている.
また,消化性潰瘍診療に大きくかかわってくるHelicobacter pylori (H. pylori )感染については,同じく2009年に日本ヘリコバクター学会が「H. pylori 感染の診断と治療のガイドライン2009改訂版」を作成している4).
医療に対する患者の意識の高まり,情報の広まり,医療経済的問題などにより,医療の向上,標準化,経済性などが求められ,2003年4月に厚生労働省研究班により「胃潰瘍診療ガイドライン」が発表されるに至り,潰瘍診療の質的向上,効率化が図られてきた1).その後,2007年に,内容に追加変更を加え,第2版が発刊され2),さらに,2009年には日本消化器病学会により「消化性潰瘍診療ガイドライン」が作成された3).これらガイドラインはエビデンスを基にして作成され,Minds診療ガイドライン作成の手引きによるエビデンスレベル(Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳa,Ⅳb,Ⅴ,Ⅵ)と推奨グレード(A,B,C1,C2,D)を用いている.「消化性潰瘍診療ガイドライン」では,主に治療についてクリニカルクエスチョンを設定し,それぞれに対してステートメントに推奨グレードとエビデンスレベルを明示し,エビデンスがわが国のものか,海外のものかを区別している.また,保険で診断・治療が可能かについても付記し,日常診療に使いやすいようにされている.
また,消化性潰瘍診療に大きくかかわってくる
参考文献
1)科学的根拠(evidence)に基づく胃潰瘍診療ガイドラインの策定に関する研究班(編):EBMに基づく胃潰瘍診療ガイドライン,じほう,2003
2)胃潰瘍ガイドラインの適用と評価に関する研究班(編):EBMに基づく胃潰瘍診療ガイドライン,じほう,2007
3)日本消化器病学会(編):消化性潰瘍診療ガイドライン,南江堂,2009
感染の診断と治療のガイドライン2009改訂版.日ヘリコバクター会誌10:104-128, 2009
5)Barkun AN, et al:International consensus recommendations on the management of patients with nonvariceal upper gastrointestinal bleeding. Ann Intern Med 152:101-113, 2010
6)Bhatt DL, et al:ACCF/ACG/AHA 2008 expert consensus document on reducing the gastrointestinal risks of antiplatelet therapy and NSAID use;A report of the American College of Cardiology Foundation Task Force on clinical expert consensus documents. Circulation 118:1894-1909, 2008
infection―the Maastricht IV/Florence consensus report. Gut 61:646-664, 2012
infection. Am J Gastroenterol 102:1808-1825, 2007
9)厚生労働省:「ヘリコバクター・ピロリ感染の診断及び治療に関する取扱いについて」の一部改正について,保医発0221第31号,2013
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