medicina50巻11号

2013年11月発行

特集 内科診療にガイドラインを生かす 消化器疾患

潰瘍性大腸炎

著者： 小林健二¹

所属機関： ¹聖路加国際病院附属クリニック聖路加メディローカス一般内科

ページ範囲：P.172 - P.177

内科診療に役立つ国内外のガイドライン

　潰瘍性大腸炎（ulcerative colitis：UC）の診断，治療に関するガイドラインは日本からのもの以外に，英語で発表されているガイドラインとして米国，欧州，英国のものがある（表1）^1～4）．わが国には難治性炎症性腸管障害に関する調査研究班プロジェクト研究グループ，日本小児IBD研究会，日本小児栄養消化器肝臓学会が合同で発表した「エビデンスとコンセンサスを統合した潰瘍性大腸炎の診療ガイドライン」^1）のほかに，難治性炎症性腸管障害に関する調査研究班から「潰瘍性大腸炎治療指針」が発表されている．本稿では，前者を中心に述べ，欧米のガイドラインとの比較も行いたい．

参考文献

1）難治性炎症性腸管障害に関する調査研究班プロジェクト研究グループ：エビデンスとコンセンサスを統合した潰瘍性大腸炎の診療ガイドライン，http://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0029/G0000071/0001

2）American College of Gatroenterology, Practice Parameters Committee：Ulcerative Colitis Practice Guidelines in Adults. Am J Gastroenterol 105：501-523, 2010

3）Dignass A, et al：Second European evidence-based Consensus on the diagnosis and management of ulcerative colitis：Definition and diagnosis（Part 1）, Current management（Part 2）, Special situations（Part 3）. J Crohn's Colitis 6：965-990（Part 1）, 991-1030（Part 2）, 2013, 7：1-7（Part 3）, 2013

4）Mowat C, et al：Guideline for the management of inflammatory bowel disease in adults. Gut 60：571-607, 2011

5）長堀正和，他：潰瘍性大腸炎の内科治療．日内会誌98：54-60, 2009