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文献概要
特集 内科診療にガイドラインを生かす 腎・泌尿器疾患
ネフローゼ症候群
著者: 大塚康洋1 両角國男1
所属機関: 1名古屋第二赤十字病院腎臓病総合医療センター
ページ範囲:P.245 - P.249
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ネフローゼ症候群のガイドラインは,日本より「ネフローゼ症候群診療指針[完全版]」1)が発行されている.海外では,腎炎に対するガイドラインとして「KDIGO Clinical Practice Guideline for Glomerulonephritis」2)がある.KDIGOのガイドラインでは,推奨度は2段階(1~2),エビデンスレベルは4段階(A~D)としている.推奨度・エビデンスレベルの最も高い1Aは全体の2%,1Bは14%と多くなく,腎炎・ネフローゼ症候群の領域ではエビデンスに基づきガイドラインを作成することがいかに困難であるかを示している.このような状況下で,日本のガイドラインでは「成人のネフローゼ症候群に関する標準的な治療を行うことができるように記載」されている.これら2つのガイドラインの特徴を表1に示す.
ネフローゼ症候群のガイドラインは,日本より「ネフローゼ症候群診療指針[完全版]」1)が発行されている.海外では,腎炎に対するガイドラインとして「KDIGO Clinical Practice Guideline for Glomerulonephritis」2)がある.KDIGOのガイドラインでは,推奨度は2段階(1~2),エビデンスレベルは4段階(A~D)としている.推奨度・エビデンスレベルの最も高い1Aは全体の2%,1Bは14%と多くなく,腎炎・ネフローゼ症候群の領域ではエビデンスに基づきガイドラインを作成することがいかに困難であるかを示している.このような状況下で,日本のガイドラインでは「成人のネフローゼ症候群に関する標準的な治療を行うことができるように記載」されている.これら2つのガイドラインの特徴を表1に示す.
参考文献
1)厚生労働省難治性疾患克服研究事業進行性腎障害に関する調査研究班(編):ネフローゼ症候群診療指針[完全版],東京医学社,2012
2)KDIGO Clinical Practice Guideline for Glomerulonephritis. Kidney Int(Suppl 2):139-274, 2012
3)Japan Renal Biopsy Registry and Japan Kidney Disease Registry;Committee Report for 2009 and 2010. Clin Exp Nephrol 17:155-173, 2013
4)堺 秀人,他:難治性ネフローゼ症候群(成人例)の診療指針.日腎会誌44:751-761, 2002
5)坪内博仁,他:免疫抑制・化学療法により発症するB型肝炎対策―厚生労働省「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班劇症肝炎分科会および「肝硬変を含めたウイルス性肝疾患の治療の標準化に関する研究」班合同報告.肝臓50:38-42, 2009
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