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特集 内科診療にガイドラインを生かす リウマチ・膠原病
Behçet病
著者: 陶山恭博1 岸本暢将1
所属機関: 1聖路加国際病院アレルギー膠原病科
ページ範囲:P.404 - P.412
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Behçet's病(BD)は,1937年にトルコのイスタンブール大学皮膚科教授のHulsi Behçetによって提唱された疾患である.現在では再発性口腔内アフタ性潰瘍,外陰部潰瘍,皮膚症状,眼症状の4つを主徴とする慢性再発性全身性疾患として,表1のような症状が知られている.地域的な分布をみると,日本をはじめとした東アジア,中近東,地中海沿岸諸国などのシルクロードに沿った地域での罹患頻度が高く,ヨーロッパ北部や米国その他の地域では少ないため,シルクロード病とも呼ばれる.好発年齢は20~30歳台にピークがあり,思春期前および50歳以降での発症は稀とされる.男女比は1:1で差はないものの,男性のほうが重篤な傾向にある.本邦からの報告では,男性では眼病変や神経病変が,女性では陰部潰瘍や関節炎の頻度がやや高くなるとされる1).表2のように本邦からは3つ,海外からは1つのガイドラインが発表されており,特に本邦のガイドラインでは病態,疫学,症状,検査,診断・鑑別,治療について詳細に記載されている.本稿では,その活用法,限界,国内外の相違点について,下記に質問形式にてまとめる.
Behçet's病(BD)は,1937年にトルコのイスタンブール大学皮膚科教授のHulsi Behçetによって提唱された疾患である.現在では再発性口腔内アフタ性潰瘍,外陰部潰瘍,皮膚症状,眼症状の4つを主徴とする慢性再発性全身性疾患として,表1のような症状が知られている.地域的な分布をみると,日本をはじめとした東アジア,中近東,地中海沿岸諸国などのシルクロードに沿った地域での罹患頻度が高く,ヨーロッパ北部や米国その他の地域では少ないため,シルクロード病とも呼ばれる.好発年齢は20~30歳台にピークがあり,思春期前および50歳以降での発症は稀とされる.男女比は1:1で差はないものの,男性のほうが重篤な傾向にある.本邦からの報告では,男性では眼病変や神経病変が,女性では陰部潰瘍や関節炎の頻度がやや高くなるとされる1).表2のように本邦からは3つ,海外からは1つのガイドラインが発表されており,特に本邦のガイドラインでは病態,疫学,症状,検査,診断・鑑別,治療について詳細に記載されている.本稿では,その活用法,限界,国内外の相違点について,下記に質問形式にてまとめる.
参考文献
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