文献詳細
文献概要
特集 内科診療にガイドラインを生かす 皮膚
蕁麻疹
著者: 秀道広1
所属機関: 1広島大学大学院医歯薬保健学研究院皮膚科学
ページ範囲:P.500 - P.505
文献購入ページに移動内科診療に役立つ国内外のガイドライン
蕁麻疹診療に関するガイドラインとしては,2001年に英国皮膚科学会からの発表(2007年に改訂)を嚆矢とし,各国から表1のような独自のガイドラインが発表されている1).米国からは,2000年にガイドラインの形ではなく,いくつかの臨床的課題についての推奨文と説明(annotations)が発表されている(表1).また,2007年にアジア諸国の皮膚科医によるコンセンサスミーティングの内容をまとめたものが発表されている2)が,その内容は基本的に欧州のガイドラインに準ずる.わが国の内科医には,2007年に厚生労働科学研究班から発表された「プライマリケア版 蕁麻疹・血管性浮腫の治療ガイドライン」3)および2010年に日本アレルギー学会より発表された「アレルギー疾患診断・治療ガイドライン2010」4)に含まれる蕁麻疹の章が,参考になろう.プライマリケア版は,日本皮膚科学会の2005年版のガイドラインをプライマリケア医のために要約したもので,新たな図表とともに,専門医に紹介するタイミングが追記されている.日本アレルギー学会から発表されたガイドラインはこれらの2つのガイドラインの中間的内容である.
蕁麻疹診療に関するガイドラインとしては,2001年に英国皮膚科学会からの発表(2007年に改訂)を嚆矢とし,各国から表1のような独自のガイドラインが発表されている1).米国からは,2000年にガイドラインの形ではなく,いくつかの臨床的課題についての推奨文と説明(annotations)が発表されている(表1).また,2007年にアジア諸国の皮膚科医によるコンセンサスミーティングの内容をまとめたものが発表されている2)が,その内容は基本的に欧州のガイドラインに準ずる.わが国の内科医には,2007年に厚生労働科学研究班から発表された「プライマリケア版 蕁麻疹・血管性浮腫の治療ガイドライン」3)および2010年に日本アレルギー学会より発表された「アレルギー疾患診断・治療ガイドライン2010」4)に含まれる蕁麻疹の章が,参考になろう.プライマリケア版は,日本皮膚科学会の2005年版のガイドラインをプライマリケア医のために要約したもので,新たな図表とともに,専門医に紹介するタイミングが追記されている.日本アレルギー学会から発表されたガイドラインはこれらの2つのガイドラインの中間的内容である.
参考文献
1)秀 道広:我が国の蕁麻疹・血管性浮腫のガイドラインの特徴と役割.アレルギー60:802-808, 2011
2)Chow SK:Management of chronic urticaria in Asia:2010 AADV consensus guidelines. Asia Pac Allergy 2:149-160, 2012
3)プライマリケア版 蕁麻疹・血管性浮腫の治療ガイドライン,2007 http://www.jaanet.org/pdf/guideline_skin04.pdf
4)日本アレルギー学会:アレルギー疾患診断・治療ガイドライン2010,協和企画2010
5)秀 道広,他:蕁麻疹診療ガイドライン.日皮会誌121:1339-1388, 2011
掲載誌情報