文献詳細
文献概要
特集 内科診療にガイドラインを生かす 皮膚
疥癬
著者: 和田康夫1
所属機関: 1赤穂市民病院皮膚科
ページ範囲:P.511 - P.514
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疥癬診療に関する国内のガイドラインとして,日本皮膚科学会の疥癬診療ガイドライン(第2版)がある1).一方,海外のガイドラインとして,米国のCenters for Diseases Control and Prevention(CDC)診療ガイドライン,欧州における疥癬診療ガイドラインなどがある.しかし欧州では,国によって疥癬に使用できる薬剤が異なっているため,各国で第一選択薬が異なる.全般的な傾向をいえば,ペルメトリンを第一選択薬としている国が多い(表1).しかし,日本ではペルメトリンは認可されていない.日本で保険適用となっているイベルメクチン錠は,米国では適用外である.このように,海外のガイドラインをそのままわが国の現状にあてはめることはできない.本稿では,日本のガイドラインを中心に解説しながら,海外のガイドラインとの相違点,これに基づく課題や展望について取り上げる.
疥癬診療に関する国内のガイドラインとして,日本皮膚科学会の疥癬診療ガイドライン(第2版)がある1).一方,海外のガイドラインとして,米国のCenters for Diseases Control and Prevention(CDC)診療ガイドライン,欧州における疥癬診療ガイドラインなどがある.しかし欧州では,国によって疥癬に使用できる薬剤が異なっているため,各国で第一選択薬が異なる.全般的な傾向をいえば,ペルメトリンを第一選択薬としている国が多い(表1).しかし,日本ではペルメトリンは認可されていない.日本で保険適用となっているイベルメクチン錠は,米国では適用外である.このように,海外のガイドラインをそのままわが国の現状にあてはめることはできない.本稿では,日本のガイドラインを中心に解説しながら,海外のガイドラインとの相違点,これに基づく課題や展望について取り上げる.
参考文献
1)疥癬診療ガイドライン作成委員会:疥癬診療ガイドライン,第2版.日皮会誌117:1-13, 2007
2)南光弘子(編):疥癬対策パーフェクトガイド,秀潤社,2008
3)和田康夫:疥癬虫の生態に基づく疥癬検出法.臨皮59:66-70, 2005
4)和田康夫:疥癬のダーモスコピー診断のコツ.MB Derma 149:71-75, 2009
5)宮地良樹,大谷道輝(編):現場の疑問に答える皮膚病治療薬Q&A,pp 298-299,2008
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