icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina50巻12号

2013年11月発行

文献概要

特集 新時代の肺炎診療 座談会

肺炎診療の現場から

著者: 石田直1 髙野義久2 高柳昇3 伊藤功朗4

所属機関: 1公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院呼吸器内科 2たかの呼吸器科内科クリニック 3埼玉県立循環器・呼吸器病センター呼吸器内科 4京都大学医学部附属病院呼吸器内科

ページ範囲:P.1922 - P.1932

文献購入ページに移動
石田(司会) ご存じのように,わが国では2011年に死因統計で肺炎が第3位になりました.戦後,抗菌薬によりどんどん下がってきた死亡率が1980年代から逆に上がってきており,最近では戦後とほとんど変わらない状態になっています.その理由は肺炎の死亡者数を年齢別にみるとわかりますが(図1)1),60歳以上が98%を占めており,つまり,高齢者人口の急激な増加によるものです.こうした背景から,日本呼吸器学会では市中肺炎と院内肺炎の中間に位置するものとして,医療・介護関連肺炎(nursing and healthcare-associated pneumonia:NHCAP)というカテゴリーを作り,現在それぞれにガイドラインがあります.

 本日は「肺炎診療の現場から」と題し,プライマリケア,市中病院,そして大学病院の立場から,先生方に肺炎診療の現状についてお話しいただこうと思います.

参考文献

1)厚生労働省:平成23年(2011)人口動態統計,2012
2)Gonzales R, et al:Principles of appropriate antibiotic use for treatment of acute respiratory tract infections in adults:background, specific aims, and methods. Ann Intern Med 134:479-486, 2001
3)松村榮久,他:風邪症候群(急性呼吸器感染症)―用語の統一と抗菌薬の適正使用のために―定義に関するアンケート結果(1).内科専門医会誌15:217-221, 2003
4)日本呼吸器学会呼吸器感染症に関するガイドライン作成委員会(編):成人市中肺炎診療ガイドライン,日本呼吸器学会,2007
5)伊藤功朗:京都大学医学部附属病院市中肺炎・院内肺炎治療マニュアル,ライフ・サイエンス,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?