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文献詳細

雑誌文献

medicina50巻12号

2013年11月発行

文献概要

特集 新時代の肺炎診療 市中肺炎(CAP)の診療

プライマリケアにおける肺炎の診断―かぜ症候群との鑑別

著者: 松村榮久1

所属機関: 1松村医院

ページ範囲:P.1938 - P.1941

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ポイント

◎かぜ症候群(急性気道感染症)において肺炎との鑑別を考慮する際には,かぜ症候群の病型,特に非特異的上気道炎型と急性気管支炎型を区別することが重要である.

◎急性気管支炎型では初診時に肺炎の鑑別が重要である.

◎非特異的上気道炎型では初診時に肺炎の鑑別を要することは稀で,経過遷延や軽快していた症状が再増悪した場合に肺炎を疑う.

◎身体所見で呼吸数≧24回/分,経皮的酸素飽和度低下(SpO2≦95%),呼吸音異常のうちいずれか1つがあれば,胸部X線を撮影する.

◎基礎疾患にCOPDなどの慢性呼吸器疾患のある症例では,肺炎から呼吸不全の増悪をきたしやすく,早めの対応を心がける.

参考文献

1)Gonzales R, et al:Principles of appropriate antibiotic use for treatment of acute respiratory tract infections in adults:background, specific aims, and methods. Ann Intern Med 134:479-486, 2001
2)松村榮久,他:風邪症候群(急性呼吸器感染症)―用語の統一と抗菌薬の適正使用のために―定義に関するアンケート結果(1).内科専門医会誌15:217-221, 2003
3)Snow V, et al:Principles of appropriate antibiotic use for treatment of nonspecific upper respiratory tract infections in adults. Ann Intern Med 134:487-489, 2001
4)Snow V, et al:Principles of appropriate antibiotic use for treatment of acute bronchitis in adults. Ann Intern Med 134:518-520, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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