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文献詳細

雑誌文献

medicina50巻12号

2013年11月発行

文献概要

特集 新時代の肺炎診療 肺炎診療のトピックス 診断におけるトピックス

菌叢解析による肺炎起炎菌の診断

著者: 川波敏則1

所属機関: 1産業医科大学医学部呼吸器内科学

ページ範囲:P.2042 - P.2047

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ポイント

◎培養を中心とした従来法では,肺炎の原因検索に限界があり,それらは培養法にまつわる問題や網羅的な検索ができないことなどが原因と考えられる.

◎網羅的細菌叢解析法は,培養に依存しない遺伝子工学的手法を用いて網羅的に菌種を検出し,その菌種の割合を評価することができる手法である.

◎本法を用いた市中肺炎の原因菌調査では,全例で菌種が推定でき,従来法での原因不明症例は,主に嫌気性菌や口腔細菌による可能性が示唆された.

参考文献

1)厚生労働省:平成23年人口動態統計月報年計(概数),2011
2)内閣府:平成24年版高齢社会白書,2012
3)日本呼吸器学会 呼吸器感染症に関するガイドライン作成委員会:成人市中肺炎診療ガイドライン,日本呼吸器学会,2007
4)日本呼吸器学会 呼吸器感染症に関するガイドライン作成委員会:成人院内肺炎診療ガイドライン,日本呼吸器学会,2008
5)日本呼吸器学会 医療・介護関連肺炎(NHCAP)診療ガイドライン作成委員会:医療・介護関連肺炎(NHCAP)診療ガイドライン,日本呼吸器学会,2011
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7)Yamasaki K, et al:Significance of anaerobes and oral bacteria in community-acquired pneumonia. PloS One 8:e63103, 2013
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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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