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特集 大きく変貌した脳梗塞の診断と治療 病型ごとの治療
奇異性塞栓症
著者: 井口保之1 木村和美2
所属機関: 1東京慈恵会医科大学神経内科 2川崎医科大学脳卒中医学
ページ範囲:P.262 - P.265
文献購入ページに移動◎奇異性塞栓症は,右心系に存在する血栓が右左シャント疾患(卵円孔開存,心房中隔欠損,肺動静脈瘻など)を介して左心系に流入し,脳血管を閉塞する病態である.
◎奇異性塞栓症は,動脈硬化リスク因子がない,あるいは塞栓源となる心疾患がない脳梗塞例における発症機序として重要である.
◎右左シャント疾患の診断には,経頭蓋超音波検査もしくは経食道心臓超音波検査を用いる.
◎奇異性塞栓症の再発予防は,塞栓源である深部静脈血栓症に対する抗凝固療法である.
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