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文献詳細

雑誌文献

medicina50巻6号

2013年06月発行

特集 最新の動脈硬化診療―どう診断し,どう治療するか?

診断法:血液生化学検査

一般脂質から何を考えるか

著者: 周東佑樹1 長尾元嗣1 及川眞一1

所属機関: 1日本医科大学内分泌代謝内科

ページ範囲:P.972 - P.976

文献概要

 脂質異常症の診断は血清脂質の測定に始まる.健診や日常診療において簡便に測定できる血清脂質検査は総コレステロール(TC),HDLコレステロール(HDL-C)および中性脂肪〔トリグリセリド(TG)〕である.本稿ではこれら3種類の脂質を「一般脂質」と定義した.TCはすべてのリポ蛋白注1)に含まれるコレステロールの総量である.これらの濃度変化は,リポ蛋白の合成と異化・分解のバランスの結果である.

 臨床の場でリポ蛋白分析やアポ蛋白測定を頻繁に行うのは現実的ではない.基本的なリポ蛋白代謝の流れ(図1)を正しく理解したうえで,一般脂質の異常からリポ蛋白代謝異常症の実態を考えて診療することが重要である.この理解は治療薬の選択に通じる.本稿では一般脂質の測定について概説し,その結果から考えられる病態の鑑別方法について解説する.

参考文献

1)Hata Y, Nakajima K:Application of Friedewald' s LDL-cholesterol estimation formula to serum lipids in the Japanese population. Jpn Circ J 50:1191-1200, 1986
2)日本動脈硬化学会(編):動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版,杏林社,2012
3)Fredrickson DS:An international classification of hyperlipidemias and hyperlipoproteinemias. Ann Intern Med 75:471-472, 1971
4)Mabuchi H, et al:Development of coronary heart disease in familial hypercholesterolemia. Circulation 79:225-232, 1989

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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