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文献詳細

雑誌文献

medicina50巻7号

2013年07月発行

文献概要

特集 “実践的”抗菌薬の使い方―その本質を理解する 総論:薬剤同士の“同じ部分=類似性”をまとめてその特徴を理解する 【対象微生物でまとめる】

抗MRSA薬

著者: 中村権一1

所属機関: 1飯塚病院総合診療科

ページ範囲:P.1175 - P.1179

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ポイント

◎重症MRSA感染症に対する第1選択薬はバンコマイシン(VCM)である.

◎敗血症,肺炎などの重症MRSA感染症に対してVCMを選択する場合は,トラフ値15~20μg/mLに維持する.

◎腎機能の悪化やアレルギーなどでVCMが使用しにくい例,またはVCMに対するMICが2μg/mL以上で治療効果が十分でない例では,リネゾリド,ダプトマイシンなどほかの抗MRSA薬を検討する.

◎抗菌薬適正使用の名目で一律に2週間以内に中止すべきではない.個々の症例での臨床判断になるが,体温,白血球数,CRP値ではなく,ガイドラインなどで推奨されている治療期間を参考にする.

参考文献

infections in adults and children. Clin Infect Dis 52:1-38, 2011
2)Rybak M, et al:Therapeutic monitoring of vancomycin in adult patients;A consensus review of the American Society of Health-System Pharmacists, the Infectious Diseases Society of America, and the Society of Infectious Diseases Pharmacists. Am J Health Syst Pharm 66:82-98, 2009
3)Murray BE, et al:Glycopeptides(Vancomycin and Teicoplanin), Streptogramins(Quinupristin-Dalfopristin), and Lipopeptides(Daptomycin), Mandell GL, et al(eds):Principles and Practice of Infectious Diseases, pp 449-467, 7th ed, Churchill Livingstone, Philadelphia, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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