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文献詳細

雑誌文献

medicina50巻7号

2013年07月発行

特集 “実践的”抗菌薬の使い方―その本質を理解する

総論:薬剤同士の“同じ部分=類似性”をまとめてその特徴を理解する 【抗菌薬の構造でまとめる】

フルオロキノロン系薬

著者: 渋江寧1 岡秀昭2

所属機関: 1北海道大学病院内科Ⅰ(第一内科) 2関東労災病院感染治療管理部

ページ範囲:P.1186 - P.1188

文献概要

ポイント

◎濃度依存性抗菌薬であるため,1日の投与回数を少なくし,1回の投与量を多くすることで効果が発揮される.

◎広域なスペクトラムを有している.乱用による耐性菌増加が危惧されるため,投与する際は慎重に適応を考える.

◎制酸薬,下剤などの頻用薬と薬剤相互作用を有しているため,投与の際に留意する.またQT延長やアキレス腱断裂の原因となることもある.

◎適応となる状況はレジオネラ症や緑膿菌感染症を想定する場合などに限られており,安易な使用は避ける.

◎抗結核作用をもつため,結核が除外しきれない場合の使用は慎重にすべきである.

参考文献

1)青木 眞:レジデントのための感染症診療マニュアル,第2版,医学書院,2007
2)矢野晴美:絶対わかる抗菌薬はじめの一歩―一目でわかる重要ポイントと演習問題で使い方の基本をマスター,羊土社,2010
3)大野博司:キノロン系抗菌薬,IDATENセミナーテキスト編集委員会:市中感染症診療の考え方と進め方(IDATEN感染症セミナー),pp 188-192,医学書院,2009
4)Hooper DC, et al:Quinolones, Mandell GL(ed):Mandell, Douglas, and Bennett's Principles of Infectious Diseases, 7th ed, pp 487-510, Churchill Livingstone, Philadelphia, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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