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文献詳細

雑誌文献

medicina50巻7号

2013年07月発行

特集 “実践的”抗菌薬の使い方―その本質を理解する

総論:薬剤同士の“同じ部分=類似性”をまとめてその特徴を理解する 【抗菌薬の構造でまとめる】

マクロライド系薬

著者: 齋藤昭彦1

所属機関: 1新潟大学医歯学総合研究科小児科学分野

ページ範囲:P.1192 - P.1195

文献概要

ポイント

◎マクロライド系薬剤は細菌のリボゾーム50Sに作用することによって,細菌の蛋白質合成を阻害し,静菌的に作用する薬剤である.

◎一般的にグラム陽性球菌に抗菌作用があるが,マイコプラズマ,クラミドフィラなど非定型肺炎の起因菌にも効果がある.

◎バルトネラ,非定型好酸菌,キャンピロバクター,クラミジアなどに対しても効果があり,使用頻度は高い.

◎腸蠕動作用,抗炎症作用など抗菌作用以外の効果も報告されており,国内ではさまざまな臨床の場面で多用されている.

◎肺炎球菌,溶連菌などの薬剤耐性率は進んでおり,その適正使用が必要である.

参考文献

1)Long SS, et al:Principles and practice of pediatric infectious diseases, 3rd ed, Churchill Livingstone, Philadelphia, 2008
2)Woods CR:Macrolide-inducible resistance to clindamycin and the D-test. Pediatr Infect Dis J 28:1115-1118, 2009
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4)Ray WA, et al:Azithromycin and the risk of cardiovascular death. N Engl J Med 366:1881-1890, 2012
5)Friedlander AL, Albert RK:Chronic macrolide therapy in inflammatory airways diseases. Chest 138:1202-1212, 2010
6)Logan LK, et al:Macrolide treatment failure in streptococcal pharyngitis resulting in acute rheumatic fever. Pediatrics 129:e798-802, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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