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文献詳細

雑誌文献

medicina50巻8号

2013年08月発行

文献概要

特集 今日から役立つ高血圧診療のノウハウ 高血圧の現状を知る

わが国における高血圧の現状

著者: 永井雅人1 大久保孝義2 三浦克之1

所属機関: 1滋賀医科大学社会医学講座公衆衛生学部門 2帝京大学医学部衛生学公衆衛生学講座

ページ範囲:P.1334 - P.1337

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ポイント

◎国民の血圧水準は1960年代以降年々低下しているが,ここ10年は下げ止まり傾向にある.

◎高血圧の有病率は年々低下しているが,推計患者数は増加しており,現在4,300万人と推定される.

◎50~70歳代の高血圧の治療率は年々増加しているが,最も高い70歳代では70%弱である.

◎50~70歳代の高血圧の管理率は上昇しているが,降圧薬服用者の半数以上が管理不十分である.

◎高血圧対策には減塩・肥満予防・運動が有効であるが,いずれも健康日本21の目標に達していない.

参考文献

1)Fujiyoshi A, et al:Blood pressure categories and long-term risk of cardiovascular disease according to age group in Japanese men and women. Hypertens Res 35:947-953, 2012
2)Murakami Y, et al:Relation of blood pressure and all-cause mortality in 180,000 Japanese participants:pooled analysis of 13 cohort studies. Hypertension 51:1483-1491, 2008
3)上島弘嗣(編):NIPPON DATAからみた循環器疾患のエビデンス,日本医事新報社,2008
4)三浦克之,他:厚生労働科学研究費補助金 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究事業「2010年国民健康栄養調査対象者の追跡開始(NIPPON DATA2010)とNIPPON DATA80/90の追跡継続に関する研究」平成24年度総括・分担研究報告書,2013
5)Ueshima H:Explanation for the Japanese paradox;Prevention of increase in coronary heart disease and reduction in stroke. J Atheroscler Thromb 14:278-286, 2007
6)日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会:高血圧治療ガイドライン2009,日本高血圧学会,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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