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文献詳細

雑誌文献

medicina50巻8号

2013年08月発行

特集 今日から役立つ高血圧診療のノウハウ

合併症を有する高血圧への対応―何を使ってどこまで下げるか?

高尿酸血症合併高血圧

著者: 浜田紀宏1 谷口晋一1 久留一郎2

所属機関: 1鳥取大学医学部地域医療学講座 2鳥取大学大学院医学系研究科再生医療学部門

ページ範囲:P.1450 - P.1454

文献概要

ポイント

◎レニン・アンジオテンシン系(RAS)亢進,インスリン抵抗性,交感神経,腎障害,血管障害などとの関連から,高尿酸血症と高血圧は併存しやすい.

◎広範囲をカバーする厳選された検体検査を定期的に行い,判定には複数回のデータを縦覧し,トレンドを意識する.

◎女性,痛風患者は高尿酸血症のなかでも高リスクと考える.また,アルコールによる早朝高血圧,果糖による血清尿酸値上昇に留意する.

◎降圧薬物療法は,可能な限り血清尿酸値の上昇が最小限となる組み合わせとする.特にサイアザイド利尿薬の使用法に注意する.

◎基本的には「6・7・8のルール」を踏襲するが,治療目標は合併症の発症・進展阻止であり,血圧値,臨床検査値を変化させることを自己目的化してはならない.

参考文献

1)Grayson PC, et al:Hyperuricemia and incident hypertension;A systematic review and meta-analysis. Arthritis Care Res 63:102-110, 2011
2)土橋卓也:高尿酸血症に関連する病態と臓器障害―高血圧.Current Therapy 29:598-602, 2011
3)浜田紀宏,他:合併症のある高血圧の治療―高尿酸血症.日内会誌100:406-412, 2011
4)Choi HK, et al:Antihypertensive drugs and risk of incident gout among patients with hypertension:population based case-control study. BMJ 344:d8190, 2012
5)日本痛風・核酸代謝学会ガイドライン改訂委員会(編):高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン(第2版)〔2012年追補版〕,p 99,メディカルレビュー社,2012
6)浜田紀宏,他:痛風・高尿酸血症診療の新展開―尿酸降下薬以外で尿酸値に影響する薬剤.medicina 49:1406-1408, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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