文献詳細
連載 睡眠時無呼吸症診療の最前線・2
SASに対する口腔内装置治療
著者: 成井浩司1 葛西隆敏2 富田康弘3 徳永豊456 津田緩子7 山越志保8 百村伸一9
所属機関: 1虎の門病院睡眠センター 2順天堂大学循環器内科・循環呼吸睡眠医学講座 3虎の門病院循環器センター内科 4徳永呼吸睡眠クリニック内科・呼吸器科 5広島大学医学部 6愛知医科大学睡眠科 7九州大学病院口腔総合診療科 8虎の門病院分院呼吸器科 9自治医科大学附属さいたま医療センター循環器科 10シドニー大学 11現オーストラリア呼吸器学会 12レスメド リミテッド(オーストラリアSAS治療機器専業メーカ) 13キャンベラ大学 14Sleep & Lifestyle Clinic 15Somnomed開発部
ページ範囲:P.1478 - P.1482
文献概要
成井 口腔内装置(oral appliance:OA)は日本において歯科診療報酬による健康保険が適用でき,医科における診断に基づきOAを処方されれば,歯科でOAを作成できます.OAの品質は歯科医師のスキルにかかっていますが,ある程度一定の品質が提供できるTwo-Pieceタイプのものもあります.睡眠時無呼吸症(SAS)に対するOAの場合,通常のモノブロックタイプでは患者の自己負担は約20,000円となりますが,Two-Pieceタイプは高額なことが多く保険ではカバーできないので,すべて患者さんの自己負担となります.
通常のモノブロックタイプでは,口を開けたり飲食したりすることはできません.私も使っているTwo-PieceタイプのOAはフィットも良く,口も開けられて,水も飲めます.最初は使用しても少し鼾(いびき)が残っていましたが,後で下顎の位置の調整もできるので,今は使用中は鼾もかきません.
掲載誌情報