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文献詳細

雑誌文献

medicina50巻9号

2013年09月発行

文献概要

特集 内科医のためのクリニカル・パール2 総合診療 〔心にのこる症例〕

意外な高アンモニア血症の原因

著者: 寺澤佳洋1 山中克郎1

所属機関: 1藤田保健衛生大学救急総合内科

ページ範囲:P.1544 - P.1547

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原因はチマキ?

症例1

70歳女性.1年前に脳動脈瘤クリッピング術と両側硬膜下水腫の手術歴があり,脳循環代謝改善薬(イブジラスト),気分障害に対してアリピプラゾールを内服していた.1カ月前から過活動性膀胱に対して抗コリン薬(イミダフェナシン)の内服を開始した.来院3日前に夫がベトナムで購入したチマキを食べた後に下痢症状を認めた.その後,徐々に意識レベルが低下し,来院当日呼びかけに反応を示さなくなったため夫が救急車を要請した.

救急室搬送時の意識レベルはJCS(Japan Coma Scale)Ⅲ-200.瞳孔は左右ともに3mmで対光反射を認めた.

参考文献

1)廣瀬 彬,他:閉塞性尿路感染症に合併した高アンモニア血症の1例.徳島赤十字医誌14:70-74, 2009
による尿路感染症により高アンモニア血症を来した1例.日救急医会誌23:205-209, 2012
3)久瀬 望,他:高アンモニア血症による意識障害を来した膿胸の1例.日呼吸会雑誌38,:117-121, 2000
4)福嶋真理恵,他:バルプロ酸ナトリウムにより高アンモニア血症をきたしたC型慢性肝炎の1例.日消誌102:42-47, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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