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特集 内科医のためのクリニカル・パール2 腎臓・酸塩基平衡・水電解質
酸塩基平衡・水電解質・輸液のクリニカル・パール
著者: 柴垣有吾1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学腎臓・高血圧内科
ページ範囲:P.1644 - P.1649
文献購入ページに移動体液量過剰だけでなく,体液量欠乏にもなりやすい
GFR低下時では体液量過剰になりやすいことは想像しやすいが,実は体液量欠乏にもなりやすい.これは,塩分摂取量が急に低下した場合,尿細管ではNaCl再吸収を増やすことによって,塩分喪失を最小限にとどめているが,腎機能が低下している場合にはこの反応が遅れるため,しばらくそれ以前の塩分摂取量に相当する塩分排泄が続き,塩分喪失が大きくなるためである.これは臨床的には夏の熱中症や冬の感染性腸炎などにより,急激な塩分の摂取量低下や腎外喪失が増える場合に急性腎障害(AKI)を起こしやすいことに繋がる点で重要なポイントである.
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