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文献詳細

雑誌文献

medicina50巻9号

2013年09月発行

文献概要

特集 内科医のためのクリニカル・パール2 臨床研究

臨床研究のクリニカル・パール―抄録はあなたの頭のなかを映す鏡である

著者: 栗田宜明1 福原俊一1

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科医療疫学分野

ページ範囲:P.1654 - P.1657

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 わが国の臨床研究は,基礎医学研究と比較して低調であり,主要臨床医学雑誌におけるわが国の貢献度は現在25位である1).一方で,わが国の臨床医はきわめて勤勉であり,多忙な診療の合間を縫ってデータを集めて分析し,学会発表に勤しんでいる.それにもかかわらず,発表された研究の多くは医学論文として国際的学術誌に受理されるまでに至らない.識者は多くの要因を挙げるが,なかでも最も大きな理由の一つが,臨床研究の「black box」の中身を卒前・卒後教育で教えられることがなかったことにあると筆者は考えている(図1).「black box」とは,研究デザインを意味する.

 本稿では,臨床研究において教えられなかった 「black box」=研究デザインの重要性を解説する.解説の方略として,学会抄録例のブラッシュアップを試みる.

参考文献

1)辰巳邦彦:主要基礎・臨床医学論文掲載数の国際比較.政策研ニュース35:48-49, 2012
2)福原俊一:臨床研究の道標―7つのステップで学ぶ研究デザイン.健康医療評価研究機構,2013
3)福原俊一:リサーチ・クエスチョンの作り方(臨床家のための臨床研究デザイン塾テキスト).健康医療評価研究機構,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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