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雑誌目次

雑誌文献

medicina51巻1号

2014年01月発行

雑誌目次

特集 消化器薬―新時代の治療指針

著者: 永田博司

ページ範囲:P.9 - P.9

 消化器病学は消化管,肝胆膵,腫瘍など多臓器にわたる,多様な疾患を対象としており,消化器疾患には内科医がプライマリケアで対応すべきcommon diseaseが多数含まれています.ゆえに,一般内科医が外来で消化器薬を処方する機会は,きわめて多いと思われます.2007年に本誌で「消化器薬の使い方」が特集されてから,すでに6年余が経過しました.最近,消化器病学の少なからぬ分野で,疾患概念の変革がなされ,画期的な新規治療薬が臨床応用されています.さまざまな分子標的薬が開発され,治療効果,予後が劇的に改善した疾患もあります.また,診療環境,治療戦略は年々変化し,診療ガイドラインが整備,更新されてまいりました.他方,がん化学療法を計画遂行するのは外科医から腫瘍内科医へ役割分担が移行しつつあり,さらに一般内科医との病診連携パスでがん診療を行う時代になってきています.緩和ケアも在宅医が主力を担う時代になっていくはずです.したがって,一般内科医も抗腫瘍薬やオピオイド薬の使用を自家薬籠中のものにしなければならない必要性がでてまいりました.

 ところで,われわれ医師が患者さんに薬の処方を開始するとき,変更するとき,追加するとき,どのような思考経路を辿って決断を下しているのでしょうか? 患者さんの自覚症状や病態から予想される疾患名,ガイドライン,エビデンス,さらに保険適用かどうかを,いちいち頭のなかで確認してから処方箋を切っているのでしょうか? 否,たぶん,治療薬の知識・情報は頭のなかのライブラリにあらかじめシステム化されていて,瞬時に,必要な情報をユニットごとに引き出しているのでしょう.しかし厄介なことに,昨今,新薬が次々に発売されています.そのうえ診断基準や診療ガイドラインはしばしばアップデートされますし,保険適用も拡大されたりします.その度に頭のなかのシステムを丸ごと入れ替えることは大変ですし,消化器疾患すべてのガイドラインを網羅しておくのは不可能です.しかし,あらかじめ脳内のシステムインターフェースを規格化・標準化してさえおけば,情報ユニットごとの追加,削除を容易に行えます.

特集の理解を深めるための26題

ページ範囲:P.144 - P.148

座談会

保険収載の変更により,日常診療はどう変わるのか?―機能性ディスペプシア,胃炎の除菌を中心に

著者: 永田博司 ,   大畑充 ,   洲崎文男 ,   鈴木秀和

ページ範囲:P.10 - P.21

永田(司会) 最近の消化器診療の変化として,2013年2月にヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に対する除菌治療が保険適用になりました.また,同年3月に「機能性ディスペプシア」が保険病名として収載され,その適応となる初めての薬剤アコチアミドが発売されました.これにより,上部消化管,特に胃中心の疾患に対して日常診療が大きく変化する可能性があると考えています.

 本日は,そのような変化にどう対応するかについて,実地医家を代表して大畑先生,市中病院を代表して洲崎先生,大学病院を代表して鈴木先生にお話しいただきたいと思います.

消化管疾患

胃食道逆流症

著者: 藤原靖弘

ページ範囲:P.22 - P.25

ポイント

◎第一選択薬はプロトンポンプ阻害薬である.

◎薬物治療以外にも生活習慣指導が重要である.

◎プロトンポンプ阻害薬抵抗例に対しては増量もしくは他剤を併用する.

機能性ディスペプシア

著者: 永原章仁 ,   北條麻理子 ,   渡辺純夫

ページ範囲:P.26 - P.29

ポイント

◎機能性ディスペプシア(FD)に対するH. pylori除菌治療効果は大きくはないが,胃癌予防の観点からは臨床的意義はきわめて大きい.

◎治療薬として,酸分泌抑制薬,消化管運動調節薬,抗うつ薬,抗不安薬,漢方薬の有用性が示されている.

◎新規コリンエステラーゼ阻害薬であるアコチアミドは,FD治療薬として初めて保険承認され,効果が期待される.

過敏性腸症候群

著者: 大和滋

ページ範囲:P.30 - P.33

ポイント

◎過敏性腸症候群は,慢性的な腹痛・腹部不快感などの腹部症状と,下痢・便秘などの便通異常を呈するが,原因となる器質的異常を認めない,消化管の機能性疾患である.

◎過敏性腸症候群の薬物治療は,まず高分子重合体あるいは消化管運動調節薬を第一選択として使用する.

◎症状の改善が不十分な場合には,便秘の優位な群には下剤,下痢の優位な群には乳酸菌製剤,そして腹痛の優位な群には抗コリン薬などの追加が推奨される.

消化性潰瘍,Helicobacter pylori感染胃炎

著者: 井上和彦

ページ範囲:P.34 - P.39

ポイント

H. pylori感染胃炎を土台として,消化性潰瘍や胃癌が発生する.

H. pylori除菌治療に成功すると,好中球浸潤や単核球浸潤を中心とする組織学的胃炎が改善し,それに伴い,消化性潰瘍は治癒が促進し再発が予防される.

H. pylori除菌治療により胃癌発生予防が期待されるが,未感染者とは異なり,除菌後に発見される胃癌も稀ではなく,除菌成功後のサーベイランスも重要である.

H. pylori除菌治療を行った場合,その成否の確認(除菌判定)は必須である.

NSAIDs潰瘍

著者: 蔵原晃一 ,   川崎啓祐 ,   阿部洋文

ページ範囲:P.40 - P.43

ポイント

◎胃十二指腸潰瘍の主要な原因は,H. pylori感染からNSAIDsへと推移しつつある.

◎NSAIDs潰瘍の治療は,NSAIDs中止とPPI投与が原則である.

◎NSAIDsを処方する際は,NSAIDs潰瘍の危険因子を評価する必要がある.高リスク群には予防のためにPPIの併用を考慮する.

潰瘍性大腸炎

著者: 仲瀬裕志 ,   本澤有介 ,   吉野琢哉

ページ範囲:P.44 - P.48

ポイント

◎潰瘍性大腸炎の治療は,厚生労働省研究班により報告されている治療指針にしたがって,重症度,罹患部位別に治療を行うべきである.

◎潰瘍性大腸炎の基本治療は5-ASA製剤である.

◎ステロイド剤は寛解導入のための治療薬であり,漫然と使用しない.使用量を減らす工夫を!

◎白血球除去療法は,比較的安全な治療法である.

◎難治症例に対するタクロリムス,生物学的製剤など治療のオプションは増えている.しかし,どのような患者にどの治療が適切であるのか,今後,見極める必要がある.

Crohn病

著者: 小林清典 ,   横山薫 ,   小泉和三郎

ページ範囲:P.50 - P.53

ポイント

◎Crohn病の薬物療法には,5-ASA製剤,ステロイド,抗TNF-α抗体製剤,免疫調節薬などを用いる.

◎5-ASA製剤は,寛解導入および寛解維持ともに有効性は確立していないが,安全性が高いため第一選択薬として用いる.

◎ステロイドは寛解導入に有効であるが,寛解維持効果はなく,副作用の面でも長期使用は避ける.

◎抗TNF-α抗体製剤は,寛解導入および寛解維持に有効であるが,効果減弱や副作用に注意が必要である.

◎免疫調節薬であるチオプリン製剤は,寛解維持に有効でステロイドの減量効果もある.

感染性腸炎・偽膜性腸炎・大腸憩室炎

著者: 水城啓

ページ範囲:P.54 - P.59

ポイント

◎感染性腸炎の初期治療は,脱水,電解質異常の評価と補正である.

◎感染性胃腸炎では,いつ細菌学的検査を行い,抗菌薬治療を開始するかが重要となる.

Clostridium difficile感染症(CDI)治療において,最も重要な初期治療は,発症の契機となった抗菌薬をできるだけ早急に中止することである.

◎CDIは再発例が多く,再発例にはバンコマイシンを十分投与し,減量後,中止することが必要である.

◎軽症~中等症の憩室炎は,全身状態が良く重篤な併存疾患がない場合には経口抗菌薬による外来治療が可能である.

寄生虫による消化器疾患

著者: 濱田篤郎

ページ範囲:P.60 - P.63

ポイント

◎赤痢アメーバ症やアニサキス症など,寄生虫による消化器疾患は国内でも散発している.

◎寄生虫疾患の治療薬は,保険適用外や未承認薬が多い.

◎未承認薬は,熱帯病治療薬研究班から入手することができる.

肝胆膵疾患

B型肝炎

著者: 黒崎雅之

ページ範囲:P.64 - P.68

ポイント

◎抗ウイルス治療の目標として,HBV増殖の持続的な抑制,さらにはHBs抗原の陰性化が重要視されている.

◎核酸アナログは,HBV増殖の逆転写過程を直接的に阻害する薬剤であり,長く服用することでウイルス増殖を抑制する維持療法である.

◎インターフェロンは抗ウイルス作用とHBVに対する宿主免疫反応の賦活を有するため,著効例では高率にHBs抗原まで陰性化する.

◎HBV既往感染者において,免疫抑制剤や化学療法によりHBVが再増殖して生じる肝炎をde novo B型肝炎という.この肝炎は重症化しやすいため,ガイドラインを順守し発症を阻止することが最も重要である.

C型肝炎

著者: 朝比奈靖浩 ,   中川美奈 ,   渡辺守

ページ範囲:P.70 - P.74

ポイント

◎ALT 30IU/L以上,あるいは血小板15万/μL未満は,原則として全例抗ウイルス療法の治療対象である.

◎肝発がんリスクならびに治療効果,副作用および新薬の開発状況を考慮に入れて抗ウイルス療法の適応を決める.

◎シメプレビルを用いた3剤併用療法は,第一世代プロテアーゼ阻害薬に比し副作用が少なく良好な治療成績が期待できる.

◎第二世代プロテアーゼ阻害薬とNS5A阻害薬の経口2剤投与により,前治療無効例やインターフェロン不適応例に対して良好な治療効果が期待される.

自己免疫性肝胆疾患

著者: 高野啓子 ,   佐伯千里 ,   銭谷幹男

ページ範囲:P.76 - P.80

ポイント

◎自己免疫性肝胆疾患は稀な疾患であるが,適切な初期治療で予後が改善する可能性が高い.原因不明の肝障害ではその存在を考慮し,的確に診断し治療することが重要である.

◎自己免疫性肝炎の第一選択はステロイドである.十分な初期投与量で開始し,慎重に時間をかけ漸減する.再燃に気をつけながら最低2年は維持療法を続ける.

◎原発性硬化性胆管炎の第一選択はUDCAである.治療反応性は良好だが,治療抵抗例では肝硬変に至る前に門脈圧亢進症状が出現することが多い.進行例では移植を考慮する.

◎PSCは薬物療法が奏功しにくい.合併症が多く,進行症例は胆管拡張術さらには移植が検討されるため,専門医へコンサルトすることが望ましい.

門脈圧亢進症

著者: 赤星朋比古 ,   橋爪誠

ページ範囲:P.82 - P.86

ポイント

◎門脈圧亢進症領域では,①食道静脈瘤をはじめとする消化管静脈瘤の出血予防,②腹水治療,③肝性脳症に対して薬物治療が行われている.

◎消化管静脈瘤出血に対する薬物療法では,門脈圧を低下させる薬剤を用いて食道静脈瘤出血の止血,あるいは食道静脈瘤破裂の予防を図る.

◎腹水に対しては,門脈圧を低下させる薬剤に加えて,利尿薬がある.

◎肝性脳症に対しては,下剤,抗菌薬,ラクツロースが従来より用いられている.

NAFLD・NASH

著者: 小田耕平 ,   宇都浩文

ページ範囲:P.87 - P.91

ポイント

◎NAFLD・NASH治療の際には,確実な診断と病態・合併症の把握が重要である.

◎NAFLD・NASH治療の基本は,食事・運動療法による肥満・内臓脂肪蓄積の改善である.

◎NAFLD・NASHの薬物療法の基本は,合併しているインスリン抵抗性・糖代謝異常,高血圧,脂質異常に対する治療である.

アルコール性肝障害・アルコール依存症

著者: 堀江義則

ページ範囲:P.92 - P.95

ポイント

◎治療の基本は禁酒であり,そのほかの治療法は補助的である.

◎アルコール性脂肪肝など初期の段階では,生活習慣病の予防と合わせた生活指導,節酒・断酒指導が重要である.

◎重症アルコール性肝炎では,早期からの薬物治療開始が重要である.消化管出血の予防など,合併症に配慮した治療も必要である.

◎重症アルコール性肝炎やアルコール性肝硬変に伴う肝不全では,腹水や肝性脳症の治療を行う.

◎抗酒薬や断酒補助薬は,断酒の意思がある患者に対し,心理社会的治療と併用しなければならない.

胆石症,胆道感染症,肝膿瘍

著者: 窪田賢輔

ページ範囲:P.96 - P.99

ポイント

◎胆石症,胆管炎,肝膿瘍は,薬物治療単独での診療は困難であり,多くはドレナージ,外科手術を行う.

◎無症状胆石の多くは経過観察でよい.

◎急性胆道感染症は,「急性胆管炎・胆囊炎の診療ガイドライン2013」(TG13)に準拠して診療を行う.

◎化膿性肝膿瘍は経皮的ドレナージを行う.

◎アメーバ性肝膿瘍に対しては,メトロニダゾールが有効である.

膵炎

著者: 西野博一

ページ範囲:P.100 - P.105

ポイント

◎急性膵炎は,厚生労働省重症度判定基準によって重症度を判定し,適切な治療を行う必要がある.特に重症急性膵炎後期合併症対策が重要である.

◎慢性膵炎は,代償期から非代償期への進展阻止と,非代償期での消化吸収障害に対する新しい高力価パンクレリパーゼ製剤の効果が期待される.

◎自己免疫性膵炎では,ステロイド治療の適応,初期投与量・減量・維持療法,投与期間および中止後の再発が問題となる.

悪性腫瘍

胃がん

著者: 谷山智子 ,   朴成和

ページ範囲:P.106 - P.108

ポイント

◎切除不能進行・再発胃がんの一次治療におけるわが国の標準治療は,S-1+CDDP療法である.

◎HER2陽性進行胃がんには,5-FU+CDDP療法あるいはカペシタビン+CDDP療法の併用療法が有効である.

◎stage Ⅱ,Ⅲの胃がんの場合,術後補助化学療法として,S-1の1年間の内服が標準である.

大腸がん

著者: 浜野由花子 ,   森脇俊和 ,   兵頭一之介

ページ範囲:P.110 - P.114

ポイント

◎化学療法の進歩により,切除不能進行再発大腸がんの全生存期間中央値は,無治療の6カ月から24カ月以上に改善している.

◎分子標的薬の登場により治療の選択肢は多岐に及び,副作用も多彩である.

◎今後も新たな薬剤が登場する可能性が高く,近い将来には治療選択肢がさらに広がることが予想される.

肝臓がん

著者: 田中克明 ,   近藤正晃 ,   沼田和司

ページ範囲:P.116 - P.119

ポイント

◎肝機能と腫瘍の進展度を検討し,根治的治療,大幅な腫瘍減量を目指す治療法あるいは生存期間の延長を目指す治療法のいずれかを選択することが前提となる.

◎HBV関連肝癌に対する核酸アナログ療法とHCV関連肝癌に対するインターフェロン療法は,根治的治療後の再発抑止目的で使用されている.

◎肝動脈化学塞栓療法は,栄養動脈の遮断による阻血効果と抗癌剤の局所長期滞留効果による大幅な腫瘍減量を意図した治療法である.

◎分子標的薬ソラフェニブは,既存治療が奏功しない進行肝臓がん症例の生命予後を改善することが証明された最初の薬剤である.

日常診療のこつ

鎮痛薬の使い分け

著者: 木下真弓

ページ範囲:P.120 - P.123

ポイント

◎鎮痛薬を用いる際は痛みの原因診断と評価を行う.

◎WHOがん性疼痛ラダーを参考に鎮痛薬を決定する.

◎NSAIDsやオピオイドと並行して鎮痛補助薬を使用する.

◎オピオイドの副作用を理解して,処方する.

消化器症状に対する漢方薬の使い分け

著者: 中田樹海 ,   鈴木剛

ページ範囲:P.124 - P.126

ポイント

◎漢方薬は漢方医学を背景に発展してきたものである.

◎漢方薬は,消化器疾患では機能性消化管障害などの機能性疾患群に対して使用しやすい.

◎近年は大規模なランダム化比較試験により,漢方薬の有効性が立証された疾患もある.

消化器症状に対する向精神薬の使い分け

著者: 冨田真幸

ページ範囲:P.128 - P.131

 消化器疾患の治療で向精神薬が用いられる場面は,主に過敏性腸症候群,機能性ディスペプシアなどの機能性疾患に対してであろう.しかし,それぞれの疾患単位ごとに有効な向精神薬が定まっているわけではなく,乏しいエビデンスを並べたところで,実臨床にいくらも役立つとは思われない.上記の二疾患は本特集でそれぞれ扱われているので,そちらを参照してほしい.

 一般に,心理的要因により発症あるいは増悪する身体症状を指して内科医(あるいは精神科以外のすべての身体科医)は「心身症」と呼び,精神科医は「身体表現性障害」と呼ぶ.純粋な身体疾患から純粋な精神疾患まで(そういうものがあるとすれば)幅広く連続性をもつ,この表裏一体の病態に対して向精神薬をどのように用いるのか,そしてその場合のいくつかの重要な注意点について,本稿では概説する.

妊娠時における消化器薬の使い方

著者: 稲垣尚子 ,   国崎玲子 ,   前田愼

ページ範囲:P.132 - P.134

ポイント

◎炎症性腸疾患(IBD)合併妊娠では,活動期妊娠で流産,早産,低出生体重,先天奇形の合併リスクが増加するため,妊娠時に臨床的寛解が十分得られていることが望ましい.

◎IBD患者における妊娠中の投薬は,海外では概ね安全で妥当と考えられている.

◎IBD合併妊娠と授乳中の投薬については,投薬を中止した場合の再燃リスクと治療のベネフィットを比較検討し,患者に十分な説明を行い適切なinformed choiceを決定する.

トピックス

大腸内視鏡前処置薬の進化

著者: 上野文昭

ページ範囲:P.136 - P.138

ポイント

◎大腸内視鏡前処置では,効果だけでなく,簡便性,受容性,安全性などを考慮する.

◎等張のポリエチレングリコール電解質液(PEG-ELS)を用いた腸管洗浄法が,今日までの大腸内視鏡前処置の主流である.

◎アスコルビン酸添加高張PEG-ELSは,より少量で良好な洗浄効果が得られるため,受容性の向上と前処置時間の短縮が期待できる.

◎良い前処置のためには,患者が大腸内視鏡の意義を理解し,積極的な姿勢で臨むことが最も重要である.

―32年ぶりに開発された新しい下剤―選択的クロライドチャネル賦活薬(ルビプロストン)

著者: 本郷道夫 ,   松尾英史

ページ範囲:P.140 - P.143

ポイント

◎便秘は,排便回数および便形状の変化が主要な指標であるが,随伴する自覚症状も重要な評価指標となる.

◎緩下剤の作用機序は,便中水分の保持,排便推進力の増強,潤滑作用,などの要素から成る.

◎ルビプロストンは慢性便秘に対して,用量反応性に多くの指標で改善効果を示す.

◎ルビプロストンの作用機序は,小腸粘膜のchloride channel 2(ClC2)の活性化による管腔内へのClの分泌と続発するNaと水の分泌が中心である.

連載 顔を見て気づく内科疾患・13

側頭部の索状硬結:側頭動脈炎

著者: 石丸裕康

ページ範囲:P.1 - P.1

症 例:70歳台女性

病 歴:約3カ月前から両方のこめかみにチクチク持続する疼痛がある.2カ月前より両大腿部に労作時の疼痛を自覚.かかりつけ医を受診したところ微熱があり,炎症所見を指摘され当科を紹介された.物を噛んでいると顎が疲れるという症状が少し前からある.

そのカルテ,大丈夫ですか?誤解を避ける記載術・1【新連載】

―イントロダクション―事実を正しく記載する

著者: 神田知江美

ページ範囲:P.3 - P.3

◎医療訴訟とカルテ

 1999年の横浜市大患者取り違え事件,都立広尾病院消毒薬点滴事件をきっかけに,医療事故報道が連日のようになされ,医療訴訟も増加の一途をたどりました.2001年の東京女子医大事件(人工心肺装置の脱血不良による脳循環不全で術後に患者が死亡)では,人工心肺装置の操作をしていた医師(助手)とカルテを改ざんした医師(講師)が逮捕されました.裁判結果は,模擬人工心肺装置を用いた再現実験で回路内のガスフィルターが水滴で閉塞したことが原因とわかり,誰もこれを予見できなかったとして助手は無罪になりましたが,講師はカルテ改ざん等に対する証拠隠滅罪で懲役1年,執行猶予3年の刑罰,医業停止1年6か月の行政処分,保険医登録取消しの処分を受けました.

 もともとは病院が「助手が吸引ポンプの回転数を上げたことが原因」という報告書を作成したことから刑事事件に発展し,マスコミの報道も苛烈を極めたわけですが,病院が安易に報告書を作成していなければ,このようなことにはならなかったはずです.また,講師はカルテの改ざんさえしなければ処分を受けることはありませんでした.しかし,病院や講師がこのような行動を取ってしまったのは,加熱する医療訴訟や医療バッシングのなかで,必要以上に裁判やマスコミなど第三者の反応を恐れたことが原因と考えられます.

目でみるトレーニング

著者: 三好満 ,   渡辺恭孝 ,   鳥居孝子

ページ範囲:P.150 - P.155

皮膚科×アレルギー膠原病科合同カンファレンス・22

膠原病を疑われた不明熱

著者: 岡田正人 ,   衛藤光

ページ範囲:P.156 - P.161

後期研修医(アレルギー膠原病科) 今回は2カ月の発熱と下肢の痛みの精査のために入院した18歳の女性です.2カ月前に38℃の発熱があり近医にて非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)が処方されていますが,1週間後には改善が認められなかったためフロモックス®が処方されています.その時点でCRP 3.83mg/dLと紹介状に書かれています.1カ月前には不明熱のため膠原病を疑われ,当科を紹介受診されています.発熱に伴う頭痛と倦怠感以外には大きな問題はなく,身体所見上も大きな問題はありませんでした.血液検査ではCRP 2.5mg/dL,ANA 80倍となっていますが,1週間後の再診時には解熱し,CRPも0.61mg/dLと自然に改善しています.この時点では,ウイルス感染の可能性を考えてそれ以上の検査は行わず,経過観察としています.

アレルギー膠原病科医 一応,完全によくなるまではフォローするようにしたのですね.既往歴はどうですか.これまでも同じようなことはありましたか.

神経診察の思考プロセス 一般内科外来のカルテから・10

顔面麻痺

著者: 大生定義

ページ範囲:P.162 - P.165

症例:服部洋子(仮名)36歳女性,右利き

受診25日前に鼻かぜ(鼻水と咳)の症状がでてきた.18日前から膿状の鼻水になり,においや味もわからなくなった.右の頬の痛みもあり,14日前に近くの耳鼻科を受診.副鼻腔炎と言われた.11日前から抗菌薬の点滴を受け,8日前に改善し,その後,全く症状がなくなった.しかし,3日前から頭痛(右の前頭部と耳の後ろに)が出現し,舌のしびれもでてきた.昨日,耳鼻科を受診し副鼻腔炎は治っているといわれたが,昨夜より顔面の動きが悪くなった.

31歳時に左のBell麻痺と言われ,総合病院の耳鼻科でステロイドの点滴を受け完治したことがある.

問診票の診察前の血圧108/76mmHg,脈拍72回/分 整,体温35.8℃

西方見聞録・1【新連載】

人と世界の多様性を知りたくて

著者: 山口典宏

ページ範囲:P.166 - P.167

「おい! 俺のメサドン,早くもってこいよ!」

「決められた時間にしかお渡しできません.」

「はぁ? 何言ってんだよ! 今いるんだよメサドンが! もういい,俺は帰る!」

Step up腹痛診察・5

50歳男性,心窩部痛

著者: 小林健二

ページ範囲:P.168 - P.172

[現病歴]来院約2カ月前から心窩部痛を自覚するようになった.痛みはキリキリするような性状で,食後には上腹部が張るような感じも自覚した.心窩部痛は食後1~2時間してから自覚することが多く,30分~時に2時間程度持続した.症状出現前にはご飯を茶碗3杯は食べることができたが,症状が出現してからは1杯で満腹になりそれ以上食べられなくなった.痛みの放散はなかった.軽い嘔気を自覚することがあったが,嘔吐,胸やけ,下痢,便秘,黒色便,発熱はなかった.痛みを軽減するものは明らかでなかった.市販の胃薬を服用し一時改善したように思えたので様子をみたが,最近2週間は再び心窩部痛が増悪したため受診した.過去2カ月間で3kgの体重減少がある.最近の心窩部痛はNumerical Rating Scale(NRS)で4/10くらいだった.

[既往歴]なし

[常用薬]なし

[薬剤アレルギー]なし

[社会歴]喫煙20本/日×30年,飲酒はしない

患者さんは人生の先生・1【新連載】

自分で決める人生の終え方

著者: 出雲博子

ページ範囲:P.173 - P.173

 2003年春、64歳の女性が、血糖コントロール不良で紹介されてきた。10年来の糖尿病で、各種飲み薬を併用してもHbA1cは8%で、足にしびれがあった。外来でインスリン頻回注射を導入し、自己血糖測定を指導した。その後、本人の注射回数を減らしたいとの希望によりミックス型インスリンの朝夕2回打ちに変更した。大変真面目な患者で、標準体重と良好なHbA1cを維持していた。

 1年ぐらい経過したある受診日、「最近食欲がありません」とのことで、自己測定の食前血糖が70mg/dL前後であったため、インスリンを少し減量した。2週間後の受診時も彼女は「胃がむかむかする」と言った。自律神経障害による胃排泄遅延かなとも思ったが、体重も2kg減少していたので、胃内視鏡をしてみることにした。結果は胃癌のなかでも予後の悪い"スキルス"であった。患者は日展の審査委員を務めるほどの芸術家でしっかりしていたので、すぐ本人に診断を伝え、入院と手術を勧めた。すると彼女は「2週間後に上野で展覧会があり、出品作品を仕上げなければなりませんから、今入院することはできません」と言った。いくら入院を勧めても本人の意志は固かった。そして「先生、展覧会に来て下さいね」と入場券を一枚くれた。日曜日、会場に伺うと、素敵な実物大のバレリーナのブロンズ像の前に彼女の名前がついており、「若い頃の彼女はこのバレリーナのようだったのかな」と思ってしばらく見つめていた。控え室をのぞくと、彼女は若い弟子達に囲まれて談笑していた。

REVIEW & PREVIEW

成人先天性心疾患

著者: 丹羽公一郎

ページ範囲:P.174 - P.177

最近の動向

内科の一分野として

 成人先天性心疾患(adult congenital heart disease:ACHD)の患者数は現在約45万人であり,今後約5%の割合で増加し続けると予想されている.本疾患は小児循環器科医が経過観察を続けていることが多かったが,患者が成人になれば,成人に適した管理方法,診療体制を構築することが必要である1).米国のAmerican Board of Internal Medicine(ABIM)では,ACHDを内科の専門分野の1つと認めており,2~3年以内には専門医制度が発足する2).わが国においても,日本循環器学会の学術委員会に成人先天性心疾患部会が設立され,今後,この分野の普及活動が行われる.また,循環器内科を中心とした「ACHD循環器内科ネットワーク」が新たに形成され,現在,25を超える施設で循環器内科医によるACHDの専門診療を開始している3).このような内外の動向をみると,ACHDは近い将来に,内科の一分野となることが予想される.

 さらに,日本成人先天性心疾患学会では教育講演,成人先天性心疾患セミナー,成人先天性心疾患症例検討会が定期的に開かれ,若い医師,医療従事者の教育に力を入れている4).成人先天性心疾患学会が独自に学術集会を持っているのは日本だけである.

書評

―黒﨑喜久 編―単純X線写真の読み方・使い方

著者: 松永尚文

ページ範囲:P.43 - P.43

 これまで,胸部や骨軟部の単純X線写真の本は多数刊行されてきたが,全身の単純X線写真をカバーする本は刊行されて久しい.

 現在でも優れた基本的診断法である単純X線検査では,1枚のフィルム上で全体像を概観でき最初に行われる検査の1つであり,経過観察においてもその簡便性・再現性などの点で優れている.さらに,1枚のフィルムから得られる全体的な情報量の多さから診療の現場で最も多く施行されている.医療経済および患者への負担という観点からも,このような検査を最大限に活用することは大切なことである.しかし,CT・MRI検査の普及により,やや影が薄くなっているのも否めない.単純X線写真の所見を十分に評価しないで安易にCT検査が行われている現状もある.初心に返って単純X線検査の役割と限界を再認識する必要がある.そのような背景の元,本書は刊行されたと思われる.

―鳶巣賢一・岡田 定・山内照夫 編―知っておきたい がんの日常診療―あなたならどう対応しますか?

著者: 堀田知光

ページ範囲:P.74 - P.74

専門外でもできる「がん」への対応

 がんはかつて不治の病のイメージが強く,気軽に相談できる環境にはなかった.しかし,今日ではがんはありふれた病気になり,医療者であれば誰でも日常診療のなかでがんやその疑いのある患者さんに頻繁に接する.がんの疑いのある人やがん患者さんは不安や心配にかられるのが普通で,身近に医療者がいれば医師でなくても相談したり,頼りたいのが人情である.

 本書は,がん診療を専門としない医療者が,がんやその疑いのある患者に接した場合に,どのように対応すべきかを症例をもとにロールプレイ方式を取り入れており,よくある専門書とはまったく異なる実践的な手引書である.本書で取り上げられている領域は,1.がんはどういう病気か,2.がんの検診,3.症状や検査からがんを疑うとき,4.がんの診断~治療中の問題,5.がんの治療後の問題,6.がんの精神的な問題,7.地域連携に分かれて約150項目の症例が提示されているが,いずれも日常よく出会うケースである.すべての項目は見開き2ページに収められ,左ページには患者さんが受診する場面から始まる症例が簡潔に提示され,それへの対応を問う形になっている.そして好ましくない対応例が「NG」で,好ましい対応例は「Good」で示されている.右ページには,検査や病気,治療法などの解説が写真を多用して解説されている.

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第24回日本外来小児科学会年次集会春季カンファレンス2014大阪

ページ範囲:P.114 - P.114

テーマ●これからの子どもの風邪診療―診療の質の向上を目指して―

私たちは,風邪診療について系統だって学ぶ機会はほとんどなく,それぞれが自らの経験に基づいた診療を行っているのが現状だと思われます.また,多くの風邪患者には科学的な根拠がないままに,抗菌薬をはじめとするさまざまな投薬が行われています.そこで,日本外来小児科学会会員による調査研究データ,臨床経験,文献的考察を通じて,風邪診療について参加者全員で討論し考えます.

日時●2014年4月6日(日)10:00~15:00

会場●大阪国際会議場 12階特別会議場

『JIM』presents 公開収録シリーズ“ジェネラリスト道場”開催のお知らせ

ページ範囲:P.165 - P.165

医学書院『JIM』編集室では,今年も第一線で活躍中のジェネラリストをお招きし,“ジェネラリスト道場”と題する『JIM』presents公開収録シリーズ(全4回)を開催します.皆さま奮ってご参加ください.

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バックナンバーのご案内

ページ範囲:P.184 - P.185

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次号予告

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奥付

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基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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60巻13号(2023年12月発行)

特集 一般医家のための—DOAC時代の心房細動診療

60巻12号(2023年11月発行)

特集 内科医が遭遇する皮膚疾患フロントライン—「皮疹」は現場で起きている!

60巻11号(2023年10月発行)

増大号特集 患者さんの質問にどう答えますか?—言葉の意味を読み解きハートに響く返答集

60巻10号(2023年9月発行)

特集 ミミッカー症例からいかに学ぶか

60巻9号(2023年8月発行)

特集 症例から読み解く—高齢者診療ステップアップ

60巻8号(2023年7月発行)

特集 浮腫と脱水—Q&Aで学ぶジェネラリストのための体液量異常診療

60巻7号(2023年6月発行)

特集 整形外科プライマリ・ケア—内科医が知りたい整形外科疾患のすべて

60巻6号(2023年5月発行)

特集 Common diseaseの処方箋ファイル—臨床経過から学ぶ20症例

60巻5号(2023年4月発行)

特集 臨床医からみたPOCT

60巻4号(2023年4月発行)

増刊号 探求!マイナーエマージェンシー

60巻3号(2023年3月発行)

特集 令和の脳卒中ディベート10番勝負—脳卒中治療ガイドライン2021とその先を識る

60巻2号(2023年2月発行)

特集 慢性疾患診療のお悩みポイントまとめました—高血圧からヘルスメンテナンスまで

60巻1号(2023年1月発行)

特集 10年前の常識は非常識!?—イマドキ消化器診療にアップデート

59巻13号(2022年12月発行)

特集 令和の頭痛診療—プライマリ・ケア医のためのガイド

59巻12号(2022年11月発行)

特集 避けて通れない心不全診療—総合内科力・循環器力を鍛えよう!

59巻11号(2022年10月発行)

増大号特集 これからもスタンダード!—Quality Indicatorの診療への実装—生活習慣病を中心に

59巻10号(2022年9月発行)

特集 ちょっと待って,その痛み大丈夫?—“見逃してはいけない痛み”への安全なアプローチ

59巻9号(2022年8月発行)

特集 不安を自信に変える心電図トレーニング—専門医のtipsを詰め込んだ50問

59巻8号(2022年7月発行)

特集 日常診療に潜む臨床検査のピットフォールを回避せよ

59巻7号(2022年6月発行)

特集 抗菌薬の使い方—敵はコロナだけにあらず! 今こそ基本に立ち返る

59巻6号(2022年5月発行)

特集 ジェネラリストの羅針盤—医学部では教わらなかった28のクエスチョン

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特集 症例から学ぶ—電解質と体液量管理のベストアンサー

59巻4号(2022年4月発行)

増刊号 フィジカル大全

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特集 成人が必要とするワクチン—生涯を通した予防接種の重要性

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特集 意外と知らない? 外用薬・自己注射薬—外来診療での適“剤”適所

59巻1号(2022年1月発行)

特集 クリニカルクエスチョンで学ぶ糖尿病治療薬—糖尿病治療の新しい潮流

56巻13号(2019年12月発行)

特集 プライマリ・ケアのための—ポリファーマシー「超」整理法

56巻12号(2019年11月発行)

特集 内科医が押さえておくべき—検査の考えかたと落とし穴

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特集 不明熱を不明にしないために—実践から考えるケーススタディ

56巻10号(2019年9月発行)

特集 脱・「とりあえずCT」!—スマートな腹痛診療

56巻9号(2019年8月発行)

特集 みんなが知っておきたい透析診療—透析のキホンと患者の診かた

56巻8号(2019年7月発行)

特集 一歩踏み込んだ—内科エマージェンシーのトリセツ

56巻7号(2019年6月発行)

特集 抗菌薬をアップデートせよ!—耐性菌に立ち向かう! 適正化の手法から新薬の使い分けまで

56巻6号(2019年5月発行)

特集 糖尿病診療の“Q”—現場の疑問に答えます

56巻5号(2019年4月発行)

特集 しまった!日常診療のリアルから学ぶ—エラー症例問題集

56巻4号(2019年4月発行)

増刊号 一人でも慌てない!—「こんなときどうする?」の処方箋85

56巻3号(2019年3月発行)

特集 TPOで読み解く心電図

56巻2号(2019年2月発行)

特集 抗血栓療法のジレンマ—予防すべきは血栓か,出血か?

56巻1号(2019年1月発行)

特集 枠組みとケースから考える—消化器薬の選び方・使い方

55巻13号(2018年12月発行)

特集 これからの心不全診療への最新アプローチ—予防からチーム医療・先進医療まで

55巻12号(2018年11月発行)

特集 内科医のための「ちょいあて」エコー—POCUSのススメ

55巻11号(2018年10月発行)

特集 どんとこい! 内科医が支える—エンド・オブ・ライフ

55巻10号(2018年9月発行)

特集 クリティカル・ケアを極める—一歩進んだ総合内科医を目指して

55巻9号(2018年8月発行)

特集 もっともっとフィジカル!—黒帯級の技とパール

55巻8号(2018年7月発行)

特集 血液疾患を見逃さないために—プライマリ・ケアと専門医コンサルトのタイミング

55巻7号(2018年6月発行)

特集 ここさえ分かれば—輸液・水・電解質

55巻6号(2018年5月発行)

特集 プロブレムから学ぶ感染症診療—すぐに役立つ厳選シナリオ30選

55巻5号(2018年4月発行)

特集 明日のために解くべし!—総合内科問題集

55巻4号(2018年4月発行)

増刊号 プライマリ・ケアでおさえておきたい—重要薬・頻用薬

55巻3号(2018年3月発行)

特集 —クリニカル・クエスチョンで学ぶ—循環器薬の使い方

55巻2号(2018年2月発行)

特集 —デキる内科医の—神経内科コンサルト

55巻1号(2018年1月発行)

特集 気管支喘息・COPD診療に強くなる

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