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特集 消化器薬―新時代の治療指針
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著者: 永田博司1
所属機関: 1けいゆう病院
ページ範囲:P.9 - P.9
文献購入ページに移動ところで,われわれ医師が患者さんに薬の処方を開始するとき,変更するとき,追加するとき,どのような思考経路を辿って決断を下しているのでしょうか? 患者さんの自覚症状や病態から予想される疾患名,ガイドライン,エビデンス,さらに保険適用かどうかを,いちいち頭のなかで確認してから処方箋を切っているのでしょうか? 否,たぶん,治療薬の知識・情報は頭のなかのライブラリにあらかじめシステム化されていて,瞬時に,必要な情報をユニットごとに引き出しているのでしょう.しかし厄介なことに,昨今,新薬が次々に発売されています.そのうえ診断基準や診療ガイドラインはしばしばアップデートされますし,保険適用も拡大されたりします.その度に頭のなかのシステムを丸ごと入れ替えることは大変ですし,消化器疾患すべてのガイドラインを網羅しておくのは不可能です.しかし,あらかじめ脳内のシステムインターフェースを規格化・標準化してさえおけば,情報ユニットごとの追加,削除を容易に行えます.
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