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文献詳細

雑誌文献

medicina51巻1号

2014年01月発行

文献概要

連載 皮膚科×アレルギー膠原病科合同カンファレンス・22

膠原病を疑われた不明熱

著者: 岡田正人1 衛藤光2

所属機関: 1聖路加国際病院アレルギー膠原病科(SLE,関節リウマチ,小児リウマチ) 2聖路加国際病院皮膚科

ページ範囲:P.156 - P.161

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後期研修医(アレルギー膠原病科) 今回は2カ月の発熱と下肢の痛みの精査のために入院した18歳の女性です.2カ月前に38℃の発熱があり近医にて非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)が処方されていますが,1週間後には改善が認められなかったためフロモックス®が処方されています.その時点でCRP 3.83mg/dLと紹介状に書かれています.1カ月前には不明熱のため膠原病を疑われ,当科を紹介受診されています.発熱に伴う頭痛と倦怠感以外には大きな問題はなく,身体所見上も大きな問題はありませんでした.血液検査ではCRP 2.5mg/dL,ANA 80倍となっていますが,1週間後の再診時には解熱し,CRPも0.61mg/dLと自然に改善しています.この時点では,ウイルス感染の可能性を考えてそれ以上の検査は行わず,経過観察としています.

アレルギー膠原病科医 一応,完全によくなるまではフォローするようにしたのですね.既往歴はどうですか.これまでも同じようなことはありましたか.

参考文献

1)Leitenberger JJ, et al:Distinct autoimmune syndromes in morphea;A review of 245 adult and pediatric cases. Arch Dermatol 145:545-550, 2009
2)Takehara K, Sato S:Localized scleroderma is an autoimmune disorder. Rheumatology 44:274-279, 2005
3)Takehara K, et al:Anti-single-stranded DNA antibody and muscle involvement in localized scleroderma. Arch Dermatol 126:1368-1369, 1990

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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