文献詳細
文献概要
連載 Step up腹痛診察・5
50歳男性,心窩部痛
著者: 小林健二1
所属機関: 1聖路加国際病院附属クリニック聖路加メディローカス一般内科
ページ範囲:P.168 - P.172
文献購入ページに移動[現病歴]来院約2カ月前から心窩部痛を自覚するようになった.痛みはキリキリするような性状で,食後には上腹部が張るような感じも自覚した.心窩部痛は食後1~2時間してから自覚することが多く,30分~時に2時間程度持続した.症状出現前にはご飯を茶碗3杯は食べることができたが,症状が出現してからは1杯で満腹になりそれ以上食べられなくなった.痛みの放散はなかった.軽い嘔気を自覚することがあったが,嘔吐,胸やけ,下痢,便秘,黒色便,発熱はなかった.痛みを軽減するものは明らかでなかった.市販の胃薬を服用し一時改善したように思えたので様子をみたが,最近2週間は再び心窩部痛が増悪したため受診した.過去2カ月間で3kgの体重減少がある.最近の心窩部痛はNumerical Rating Scale(NRS)で4/10くらいだった.
[既往歴]なし
[常用薬]なし
[薬剤アレルギー]なし
[社会歴]喫煙20本/日×30年,飲酒はしない
[既往歴]なし
[常用薬]なし
[薬剤アレルギー]なし
[社会歴]喫煙20本/日×30年,飲酒はしない
参考文献
1)Shafi MA, et al:Malignancy-associated gastroparesis;Pathophysiology and management. UpToDate, 2013.
掲載誌情報