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文献詳細

雑誌文献

medicina51巻1号

2014年01月発行

文献概要

連載 Step up腹痛診察・5

50歳男性,心窩部痛

著者: 小林健二1

所属機関: 1聖路加国際病院附属クリニック聖路加メディローカス一般内科

ページ範囲:P.168 - P.172

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[現病歴]来院約2カ月前から心窩部痛を自覚するようになった.痛みはキリキリするような性状で,食後には上腹部が張るような感じも自覚した.心窩部痛は食後1~2時間してから自覚することが多く,30分~時に2時間程度持続した.症状出現前にはご飯を茶碗3杯は食べることができたが,症状が出現してからは1杯で満腹になりそれ以上食べられなくなった.痛みの放散はなかった.軽い嘔気を自覚することがあったが,嘔吐,胸やけ,下痢,便秘,黒色便,発熱はなかった.痛みを軽減するものは明らかでなかった.市販の胃薬を服用し一時改善したように思えたので様子をみたが,最近2週間は再び心窩部痛が増悪したため受診した.過去2カ月間で3kgの体重減少がある.最近の心窩部痛はNumerical Rating Scale(NRS)で4/10くらいだった.

[既往歴]なし

[常用薬]なし

[薬剤アレルギー]なし

[社会歴]喫煙20本/日×30年,飲酒はしない

参考文献

1)Shafi MA, et al:Malignancy-associated gastroparesis;Pathophysiology and management. UpToDate, 2013.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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