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書評
—門川俊明 著—レジデントのための血液透析患者マネジメント—第2版
著者: 横尾隆1
所属機関: 1慈大・腎臓・高血圧内科
ページ範囲:P.1809 - P.1809
文献購入ページに移動 とかく腎臓内科を苦手とする学生,医師の数は残念ながら非常に多い.これは一般の腎臓病学書が生理学や病理学から始まり,少々読み進めても腎臓病学の全体像が見えにくいため,学生や研修医に学ぶ前から敬遠されるか,途中で断念するためだと考えている.その中で,門川俊明先生の『レジデントのための血液透析患者マネジメント』が改訂され第2版となって出版された.初版はすでにベストセラーとなっているが,今回新たなエビデンスをアップデートする形となっており,高い評価を得るのは必至であろう.
門川先生は,学生に電解質や透析などの腎臓病学のセミナーを定期的に行い,大好評を博していると聞く.そのセミナーのなかで学生との対話のうえに培われた“わかりやすく教える”という秘訣がこの本には凝集している.ではその秘訣とは何であろうか.腎臓病学を大きな木に例えるとしよう.その大きな木を描く時に,全体を端から端まで描いていくのは,途中で力尽きてしまったり,いびつな木になってしまったりする.しかしまず幹の部分だけしっかり描いたうえで,必要に応じて枝葉あるいは花や実を描き込んでいくと,各個人の能力や興味が違っても全体像が壊れない木が描けるであろう.門川先生の執筆書はこの幹と枝葉をしっかり分別して幹の部分だけをとりあえずまとめて平易に解説しているので,腎臓病を苦手とする学生,若手医師に取っ付きやすいことがうけていると私は考えている.
門川先生は,学生に電解質や透析などの腎臓病学のセミナーを定期的に行い,大好評を博していると聞く.そのセミナーのなかで学生との対話のうえに培われた“わかりやすく教える”という秘訣がこの本には凝集している.ではその秘訣とは何であろうか.腎臓病学を大きな木に例えるとしよう.その大きな木を描く時に,全体を端から端まで描いていくのは,途中で力尽きてしまったり,いびつな木になってしまったりする.しかしまず幹の部分だけしっかり描いたうえで,必要に応じて枝葉あるいは花や実を描き込んでいくと,各個人の能力や興味が違っても全体像が壊れない木が描けるであろう.門川先生の執筆書はこの幹と枝葉をしっかり分別して幹の部分だけをとりあえずまとめて平易に解説しているので,腎臓病を苦手とする学生,若手医師に取っ付きやすいことがうけていると私は考えている.
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