文献詳細
増刊号 CT・MRI—“戦略的”活用ガイド
症状別検査オーダーのポイント
文献概要
乳癌は女性の癌のなかで最も罹患率が高い(103.6人/人口10万人).30歳台から増加し,40歳台後半〜50歳台前半にかけてピークを迎える1).増加を続けていた日本の乳癌死亡率はようやく頭打ちとなったが(図1),これは検診による早期発見の増加と,集学的治療の進歩の結果と考えられる.乳腺に関する症状には,乳腺のしこり,乳房痛,血性乳汁分泌などがあり,検診要精査による受診もある.乳癌の疑いが強い場合は乳腺外科など,専門家の評価が必要となるため精査の画像検査は専門家に一任するという考え方もあるが,罹患率の上昇や検診の普及に比して乳腺疾患の専門家は十分ではなく,一般内科医が相談を受けたり専門家と共同で診療する場合もありえる.本稿ではそうした場合を想定し,必要な知識をまとめてみた.
参考文献
1)独立行政法人がん研究センターがん対策情報センターがん情報サービス http://ganjoho.jp/professional/statistics/index.html(2014年7月閲覧)
2)日本乳癌学会(編):乳腺腫瘍学,p 76,p 82,金原出版,2012
3)戸井雅和(編):乳癌レビュー 2012,p 8-10,p 110,p 258メディカルレビュー社,2011
4)日本乳癌学会(編):乳癌診療ガイドライン─2疫学・診断編,2013年版,p 87,p 95,p 144,p 183,金原出版,2013
5)厚生労働省平成22年国民生活基礎調査 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001igt0.html(2014年7月閲覧)
6)Mann RM, et al:Breast MRI;Guidelines from the European Society of Breast Imaging. Eur Radiol 18:1307-1318, 2008
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