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増刊号 CT・MRI—“戦略的”活用ガイド 症状別検査オーダーのポイント
骨盤部
著者: 竹内麻由美1 松崎健司1
所属機関: 1徳島大学病院放射線科
ページ範囲:P.178 - P.189
文献購入ページに移動 骨盤部では泌尿生殖器や消化管,腸間膜,後腹膜などから良性・悪性の腫瘍性病変や炎症性疾患,ホルモンの状態や血行動態の変化に起因する腫瘍類似疾患,内膜症性病変などさまざまな疾患が発生し,多彩な臨床像と画像所見を呈する.適切な治療方針の選択のため,画像診断の果たす役割は大きい.
生殖可能年齢の患者では生殖機能の温存も重要であり,過剰な侵襲や被曝を避けることに留意する必要がある.女性生殖器では子宮および付属器疾患,男性生殖器では前立腺疾患の診断において,X線被曝がなく組織コントラストに優れるMRIの有用性が確立されており,骨盤部画像診断の中心となる.一方,生殖器疾患の診断においてCTは主に救急疾患や悪性腫瘍の病期診断を目的として施行され,特に生殖可能年齢の患者に対して安易に第一選択としてオーダーすべきではない.
生殖可能年齢の患者では生殖機能の温存も重要であり,過剰な侵襲や被曝を避けることに留意する必要がある.女性生殖器では子宮および付属器疾患,男性生殖器では前立腺疾患の診断において,X線被曝がなく組織コントラストに優れるMRIの有用性が確立されており,骨盤部画像診断の中心となる.一方,生殖器疾患の診断においてCTは主に救急疾患や悪性腫瘍の病期診断を目的として施行され,特に生殖可能年齢の患者に対して安易に第一選択としてオーダーすべきではない.
参考文献
1)日本医学放射線学会,日本放射線科専門医会・医会(編):画像診断ガイドライン2013年版,金原出版,2013
2)日本泌尿器科学会(編):前立腺肥大症診療ガイドライン.リッチヒルメディカル,2011
3)Turkbey B, et al:Prostate cancer:Value of multiparametric MR imaging at 3 T for detection;Histopathologic correlation. Radiology 255:89-99, 2010
4)Kido A, et al:Diffusely enlarged uterus;Evaluation with MR imaging. Radiographics 23:1423-1439, 2003
5)Hricak H, et al:Complex adnexal masses:detection and characterization with MR imaging;Multivariate analysis. Radiology 214:39-46, 2000
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