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文献詳細

雑誌文献

medicina51巻12号

2014年11月発行

文献概要

特集 関節リウマチ・膠原病—症例で学ぶ診断と治療 膠原病関連症状に対する対症療法

膠原病疾患と漢方薬治療

著者: 津田篤太郎1

所属機関: 1聖路加国際病院リウマチ膠原病センター

ページ範囲:P.2188 - P.2192

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ポイント

◎膠原病の諸症状のうち,ステロイド薬や免疫抑制薬の増減で対応困難なものに,漢方薬治療の良い適応がある.

◎倦怠感には四君子湯(しくんしとう)や四物湯(しもつとう)をベースとする処方が有効である.

◎関節痛には,越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう),防已黄耆湯(ぼういおうぎとう),桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)などが有用で,場合によりそれらを混合して用いる.

◎乾燥症状には麦門冬湯(ばくもんどうとう)のほか,随伴症状により六味丸(ろくみがん)や八味丸(はちみがん)を使い分ける.

◎浮腫や冷えには,五苓散(ごれいさん)や附子(ぶし)が基本となるが,「気」や「血」の不足を補う処方を合わせて用いる.

参考文献

1)Kogure T, et al:Traditional herbal medicines(Kampo)for patients with rheumatoid arthritis receiving concomitant methotrexate;A preliminary study. Altern Ther Health Med 16:46-51, 2010
2)大野修嗣,秋山雄次:関節リウマチに対するメソトレキサートと防已黄耆湯の長期併用効果と経済的有用性.日東医誌64:319-325, 2013
3)大野修嗣:膠原病・免疫疾患漢方治療マニュアル─診療の要点と症例検討,現代出版プランニング,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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