icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina51巻13号

2014年12月発行

文献概要

特集 最新情報をおさえる!—臨床栄養の活用ガイド さまざまな病態における栄養のポイント

COPDにおける栄養障害と対策

著者: 福岡篤彦1 吉川雅則2 木村弘2

所属機関: 1吉野町国民健康保険吉野病院内科 2奈良県立医科大学内科学第二講座

ページ範囲:P.2341 - P.2345

文献購入ページに移動
ポイント
◎COPDは高率に栄養障害を併存し,全身性炎症,呼吸筋酸素消費量の増大,摂食調節因子およびうつ傾向による食欲不振と関連している.
◎ビタミンDはCOPDの栄養障害治療において最近注目されており,そのカルシウム代謝以外の作用(extra-calcemic effects)との関連が検討されている.
◎栄養アセスメントを行い,栄養障害があるCOPD患者には積極的に経口栄養剤などを使用して栄養治療を行うが,栄養組成に関してはコンセンサスは得られていない.
◎少量頻回に摂食し,食事前に労作時呼吸困難を感じないよう安静にする.また,腹部膨満をきたす炭酸飲料などの摂取は控える.
◎栄養剤でも下痢などの副作用があることを認識し,その患者にあった処方をする.また,継続が重要であるから,味や香り,食感などを楽しめる工夫が必要である.

参考文献

1)GOLD committee:Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease. Global strategy for the diagnosis, management, and prevention of chronic obstructive pulmonary disease, NHLBI/WHO workshop report.;Bethesda, National Heart, Lung and blood Institute, 2011 up dated. http://www.goldcopd.org
2)吉川雅則,他:COPDに特徴的な栄養障害.呼吸器ケア7:812-818, 2009
3)Vogelmeier CF, Wouters EF:Treating the systemic effects of chronic obstructive pulmonary disease. Proc Am Thorac Soc 8:376-379, 2011
4)Janssens W, et al:Vitamin D beyond bones in chronic obstructive pulmonary disease. Am J Respir Crit Care Med 179:630-636, 2009
5)福岡篤彦,他:COPDと栄養.呼と循61:484-490, 2013
6)福岡篤彦,他:在宅での栄養管理.MB Med Reha 147:67-72, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら