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文献詳細

雑誌文献

medicina51巻2号

2014年02月発行

文献概要

特集 診て考えて実践する―水・電解質管理と輸液 水・電解質管理のために必要な生理学・病態生理学

Kの生理学・病態生理学

著者: 長浜正彦1

所属機関: 1聖路加国際病院腎臓内科

ページ範囲:P.218 - P.222

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ポイント

◎Kは98%が細胞内に存在するため,低K血症が必ずしもK欠乏を意味するとは限らない.

◎Kの細胞内外移動に関与する因子としては,インスリンとカテコラミン(β2刺激),酸塩基平衡が重要である.

◎Kの濃度勾配(細胞内K/細胞外K)が大きいと過分極が起きやすく,静止膜電位に抑制的に働き,濃度勾配が小さいと脱分極が起きやすく,静止膜電位に亢進的に働く.

◎尿中K排出を規定する因子は,①皮質集合管への管腔内Na流入量(尿量),②アルドステロン濃度,③管腔内陰性荷電,④細胞内外のK濃度である.

参考文献

1)小松康宏:高カリウム血症の診断と治療.日本腎臓学会 第16回臨床研修医のための腎臓セミナー,2013
2)Kim GH, Han JS:Therapeutic approach to hypokalemia. Nephron 92(Suppl 1):28-32, 2002
3)Siegel D, et al:Diuretics, serum and intracellular electrolyte levels, and ventricular arrhythmias in hypertensive men. JAMA 267:1083-1089, 1992
4)Cohn JN, et al:New guidelines for potassium replacement in clinical practice:a contemporary review by the National Council on Potassium in Clinical Practice. Arch Intern Med 160:2429-2436, 2000
5)Maronde RF, et al:Response of thiazide-induced hypokalemia to amiloride. JAMA 249:237-241, 1983

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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