medicina51巻4号

2014年04月発行

特集 虚血性心疾患up to date―内科医によるトータルマネジメント

問診・診察・診断

大血管・脳血管・末梢血管疾患の診断・スクリーニング

著者： 原田光一郎¹

所属機関： ¹国立循環器病研究センター心臓血管内科

ページ範囲：P.638 - P.641

文献概要

ポイント

◎大血管・脳血管・末梢血管疾患の診断においては十分な問診に加え，“血管系をイメージした診察”を行うことが重要である．

◎脳血管疾患にはスクリーニング検査として，頸動脈超音波検査が有用である．

◎腹部大動脈瘤には超音波検査，閉塞性動脈硬化症には足関節上腕血圧比（ABPI）が有用である．

◎冠動脈疾患患者におけるこれら三大疾患のスクリーニングは，①術前検査の効率化と②周術期の循環管理計画，③予後予測に寄与する．

参考文献

1）Steg P, et al：One-year cardiovascular event rates in outpatients with atherothrombosis. JAMA 297：1197-1206, 2007

2）篠原幸人，他（編）：脳卒中治療ガイドライン2009，協和企画，2009

3）日本脈管学会（編）：下肢閉塞性動脈硬化症の診断・治療指針Ⅱ，2007