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特集 内科医のための皮疹の診かたのロジック 皮疹の種類とその発症機序
膨疹
著者: 秀道広1
所属機関: 1広島大学大学院医歯薬保健学研究院皮膚科学
ページ範囲:P.802 - P.807
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◎膨疹の診断には皮疹の時間経過の把握が大切である.
◎視診上も組織学的にも,表皮の変化はない.
◎真皮ではさまざまな程度の炎症細胞浸潤が起こるが,器質的変化には至らない.
◎特発性の蕁麻疹の膨疹では種々の程度にリンパ球,好中球,好酸球が浸潤し,遅延性圧蕁麻疹では好酸球,蕁麻疹様血管炎では好中球が多く浸潤する.
◎積極的にアレルギー性であることを示唆する膨疹の特徴はないが,ほかの皮疹の有無と膨疹の性状から,ある程度まで病型を絞り込むことはできる.
◎膨疹の診断には皮疹の時間経過の把握が大切である.
◎視診上も組織学的にも,表皮の変化はない.
◎真皮ではさまざまな程度の炎症細胞浸潤が起こるが,器質的変化には至らない.
◎特発性の蕁麻疹の膨疹では種々の程度にリンパ球,好中球,好酸球が浸潤し,遅延性圧蕁麻疹では好酸球,蕁麻疹様血管炎では好中球が多く浸潤する.
◎積極的にアレルギー性であることを示唆する膨疹の特徴はないが,ほかの皮疹の有無と膨疹の性状から,ある程度まで病型を絞り込むことはできる.
参考文献
1)秀 道広,他:蕁麻疹診療ガイドライン.日皮会誌121:1339-1388, 2011
2)秀 道広,他:プライマリケア版 蕁麻疹・血管性浮腫の治療ガイドライン,p 3,2007 http://www.jaanet.org/pdf/guideline_skin04.pdf
3)富田 靖(監),橋本 隆,他(編):標準皮膚科学(第10版),p 221,医学書院,2013
4)秀 道広:皮膚科セミナリウム 蕁麻疹と紅斑疹 蕁麻疹の診療.日皮会誌122:2627-2634,2012
5)古江増隆,秀 道広(編):皮膚科臨床アセット 蕁麻疹・血管性浮腫パーフェクトマスター,中山書店,2013
6)真鍋俊明,幸田 衛:皮膚病理診断アトラス―組織像の見方と臨床像,文光堂,1993
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