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特集 内科医のための皮疹の診かたのロジック 内科疾患と皮疹
自己炎症症候群と皮疹
著者: 若林正一郎1 神戸直智1
所属機関: 1千葉大学大学院医学研究院皮膚科学
ページ範囲:P.871 - P.875
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◎自己炎症症候群は全身性の持続性反復性炎症があり,従来の免疫疾患の範疇におさめることができない.
◎代表的な自己炎症症候群は,自然免疫の破綻が背景にあり,NLRs関連伝達経路の異常によりIL-1βがその病態に影響する.
◎不明熱をきたす疾患のなかで,感染症を思わせる皮疹を認めるものの,明らかな原因を欠く場合には,本症を鑑別の1つに挙げることが重要である.
◎CAPSにおいては,抗IL-1β抗体であるCanakinumabが本症に対する治療薬として薬価収載されている.
◎自己炎症症候群は全身性の持続性反復性炎症があり,従来の免疫疾患の範疇におさめることができない.
◎代表的な自己炎症症候群は,自然免疫の破綻が背景にあり,NLRs関連伝達経路の異常によりIL-1βがその病態に影響する.
◎不明熱をきたす疾患のなかで,感染症を思わせる皮疹を認めるものの,明らかな原因を欠く場合には,本症を鑑別の1つに挙げることが重要である.
◎CAPSにおいては,抗IL-1β抗体であるCanakinumabが本症に対する治療薬として薬価収載されている.
参考文献
1)McDermott MF, et al:Germline mutations in the extracellular domains of the 55 kDa TNF receptor, TNFR1, define a family of dominantly inherited autoinflammatory syndromes. Cell 97:133-144, 1999
2)Masters SL, et al:Horror autoinflammaticus:the molecular pathophysiology of autoinflammatory disease. Annu Rev Immunol 27:621-668, 2009
3)Nakamura Y, et al:Mast cells mediate neutrophil recruitment and vascular leakage through the NLRP3 inflammasome in histamine-independent urticaria. J Exp Med 206:1037-1046, 2009
4)Meng G, et al:A mutation in the Nlrp3 gene causing inflammasome hyperactivation potentiates Th17 cell-dominant immune responses. Immunity 30:860-874, 2009
5)Nakamura Y, et al:Critical role for mast cells in interleukin-1β-driven skin inflammation associated with an activating mutation in the nlrp3 protein. Immunity 37:85-95, 2012
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