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文献詳細

雑誌文献

medicina51巻6号

2014年06月発行

文献概要

特集 炎症性腸疾患攻略の手引き―これだけは知っておきたい! 炎症性腸疾患の治療―いままでの治療・これからの治療 各種薬剤をどのように使用していくのか? 薬物療法

栄養療法―いまこそ見直されるべき治療法!

著者: 馬場重樹1 辻川知之2 安藤朗3

所属機関: 1滋賀医科大学医学部消化器内科 2滋賀医科大学医学部総合内科 3滋賀医科大学大学院医学研究科感染応答免疫調節部門

ページ範囲:P.1080 - P.1082

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ポイント

◎潰瘍性大腸炎に対する栄養療法の効果は認められない.

◎Crohn病における栄養療法は高い安全性とその効果から,寛解導入や寛解維持に積極的に用いられるべきであるが,継続には工夫が必要である.

◎Half EDは抗TNF-α抗体製剤などの薬物療法と併用することにより,上乗せ効果が期待できる.

◎成分栄養剤に含まれるアミノ酸のなかでも,ヒスチジンやグルタミンが腸炎抑制や上皮細胞の修復などの作用を有することが動物実験で示されている.

参考文献

1)Andou A, et al:Dietary histidine ameliorates murine colitis by inhibition of proinflammatory cytokine production from macrophages. Gastroenterology 136:564-574, 2009
2)Zachos M, et al:Enteral nutritional therapy for induction of remission in Crohn's disease. Cochrane Database Syst Rev CD000542, 2007
3)Takagi S, et al:Effectiveness of an ‘half elemental diet' as maintenance therapy for Crohn's disease:A randomized-controlled trial. Aliment Pharmacol Ther 24:1333-1340, 2006
4)Tanaka T, et al:Effect of concurrent elemental diet on infliximab treatment for Crohn's disease. J Gastroenterol Hepatol 21:1143-1149, 2006
5)赤尾 志,青木綾子:エレンタールを食事として摂取するmeal ED療法の試み.栄評治30:239-244, 2013
6)辻川知之:データで見る成分栄養療法の現在・過去・未来,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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