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特集 神経診察―そのポイントと次の一手 総論
家族歴と遺伝相談
著者: 桑名仁1 吉田雅幸1
所属機関: 1東京医科歯科大学生命倫理研究センター
ページ範囲:P.1198 - P.1201
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◎家族歴の聴取により,目の前の患者の診断可能性だけでなく,血縁者の遺伝的リスクや,患者が遺伝的リスクについてどう考えているか,などもわかる.
◎家族歴を聴取する際は,ポイントを押さえて,できるだけ3世代以上の広い範囲にわたって聴取し,後から清書する.
◎確定診断目的でも,「治療手段がない」「遺伝の可能性のある血縁者がいる」場合などでは,遺伝子診断をする前に十分なインフォームド・コンセントを行い,遺伝相談も検討する.
◎遺伝相談においては,患者および血縁者の遺伝についての心理的不安への配慮や,人間関係への配慮が重要である.
◎家族歴の聴取により,目の前の患者の診断可能性だけでなく,血縁者の遺伝的リスクや,患者が遺伝的リスクについてどう考えているか,などもわかる.
◎家族歴を聴取する際は,ポイントを押さえて,できるだけ3世代以上の広い範囲にわたって聴取し,後から清書する.
◎確定診断目的でも,「治療手段がない」「遺伝の可能性のある血縁者がいる」場合などでは,遺伝子診断をする前に十分なインフォームド・コンセントを行い,遺伝相談も検討する.
◎遺伝相談においては,患者および血縁者の遺伝についての心理的不安への配慮や,人間関係への配慮が重要である.
参考文献
1)日本神経学会(監修):神経疾患の遺伝子診断ガイドライン2009,医学書院,2009
2)Vento, JM:Family History;A Guide for Neurologists in the Age of genomic Medicine. Semin Pediatr Neurol 19:160-166, 2012
3)日本医学会:医療における遺伝学的検査・診断に関するガイドライン,2011
4)日本医師会;第Ⅶ次生命倫理懇談会:「遺伝子医学と地域医療」についての報告,2002
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