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文献詳細

雑誌文献

medicina51巻7号

2014年07月発行

文献概要

REVIEW & PREVIEW

「Choosing Wisely」とは何か

著者: 徳田安春1

所属機関: 1地域医療機能推進機構

ページ範囲:P.1352 - P.1355

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最近の動向

 「Choosing Wisely」とは,診断や治療内容の選択において,医師と患者の対話を促すためのキャンペーン活動である.2011年に米国National Physicians AllianceがABIM Foundationを通してこの活動をキックオフし,その後,欧米諸国に急速に広まっている.その活動の中心部分はエビデンスに基づく推奨情報の提供であり,主に過剰診断や過剰診療を減らすように呼びかけている.キャンペーンでのポイントは,エビデンスに基づいた選択で,ほかの検査や治療の単なる繰り返しではなく,有害性を小さくするような,現実に必要な医療行為を行いましょう,ということである.

 米国などでは国レベルの医師組織が,それぞれ5つずつのリストを挙げており,「医師と患者が疑問に思うべき5つの項目」として広く公開されている.2011年8月8日発行の『Archives of Internal Medicine』に掲載されたリストを皮切りに,これまで(2014年2月の時点まで)50以上もの学会が5つのリストを提示している.例として,表1に米国内科学会のものを示す1)

参考文献

1)ABIM Foundation:American College of Physicians―Five Things Physicians and Patients Should Question. http://www.choosingwisely.org/doctor-patient-lists/american-college-of-physicians/
2)Tokuda Y, Feldman MD:Direct to consumer unproved screening tests turn a profit in Japan. BMJ 347:f4725, 2013
3)Welch HG, Passow HJ:Quantifying the Benefits and Harms of Screening Mammography. JAMA Intern Med, 2013(epub ahead of print)
4)Wegwarth O, Gigerenzer G:Less is more:Overdiagnosis and overtreatment:evaluation of what physicians tell their patients about screening harms. JAMA Intern Med 173:2086-2087, 2013
5)Tokuda Y:Low-dose spiral computed tomography for lung-cancer screening. Lancet 352:235-236(author reply:236-237), 1998
6)Patz EF Jr, et al:Overdiagnosis in low-dose computed tomography screening for lung cancer. JAMA Intern Med 174:269-274, 2014
7)Tokuda Y:Antinuclear antibody testing for Kikuchi Fujimoto disease. N Engl J Med 370:1076-1077, 2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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