icon fsr

雑誌目次

雑誌文献

medicina51巻8号

2014年08月発行

雑誌目次

特集 糖尿病患者を診る―治療と兼科のポイント

著者: 弘世貴久

ページ範囲:P.1373 - P.1373

 厚生労働省の「平成24年国民健康・栄養調査報告」では前回平成21年の調査と比し,糖尿病の可能性を否定できない人の数(境界型と考えられる)が初めて減少した.国民の健康に対する意識の向上がこの結果をもたらしたのであれば,きわめて喜ばしいことである.しかし,糖尿病が強く疑われる人は890万人から950万人に増加しており,まだまだ「糖尿病患者が減少している」わけではない.

 糖尿病患者がいかに多いかを実感するのは糖尿病外来で診察をしている時にほかならないが,病棟でもしばしばそれを感じる.専門医の集合体である大学病院で勤務していると,実は糖尿病治療で入院する患者よりも,はるかに「兼科(併診)」症例が多いからである.この兼科とは,「糖尿病以外の疾患の治療を目的に入院加療するうえで,糖尿病・耐糖能異常が明らかであり,それが原疾患治療に影響を与えうる症例に対し,複数の科が共同で診療に当たること」である.あるいはステロイド治療や高カロリー輸液のように,もともと糖尿病・耐糖能異常がない患者の血糖値を他疾患の治療により上昇させてしまう場合の管理も含まれる.後者のような場合,血糖値の上昇に気づかないまま治療が続けられ,重篤な高血糖を呈してから慌てて専門医にコンサルトがなされる場合も稀とは言えず,すべての診療医が「血糖値」について常に配慮を怠らないようにしなければならない.もちろん糖尿病科の存在しない病院では,主科がこの「兼科」にあたる診療も受け持たなければならないわけで,血糖値異常はすべて糖尿病科に「丸投げ」というわけにはいかないのである.

特集の理解を深めるための25題

ページ範囲:P.1525 - P.1529

座談会

糖尿病医と各科医の院内連携を考える!

著者: 弘世貴久 ,   林道夫 ,   正井博文 ,   池原孝

ページ範囲:P.1374 - P.1382

糖尿病患者はどの科にも

弘世(司会) 本日は,内科領域のなかでも特に循環器科と消化器内科に焦点を当てて,糖尿病を併存する患者さんにどう対応していけばよいのか,また糖尿病医とどのように連携すべきかについて,お話を伺っていきたいと思います.

 まずは本題に入る前に,糖尿病診療において押さえておくべきポイントなどを,糖尿病の専門医である林先生にお聞きしたいと思います.林先生は,1日に100人以上の糖尿病患者さんを診る日もあるそうですね.

糖尿病診療の基本

糖尿病診療のオーバービュー―この5年間で糖尿病の診断と治療はどう変わったか

著者: 鈴木亮

ページ範囲:P.1384 - P.1387

ポイント

◎糖尿病の診断について,2010年の診断基準改訂とHbA1cの国際標準化が特筆すべき2つの大きな変化である.

◎DPP-4阻害薬をはじめとする新薬の登場は処方を大きく変えつつある.

◎適切な炭水化物摂取比率など,食事療法に対する関心が高まっている.

◎重篤な低血糖の回避が,患者と社会の両者にとって重要となっている.

食品交換表を用いた食事療法

著者: 福井道明

ページ範囲:P.1388 - P.1392

ポイント

◎「食品交換表」に基づく食事療法は,適正なエネルギー量で,栄養バランスがよく,糖尿病合併症の抑制を図れる手法である.

◎「食品交換表」では,主な栄養素の組成により食品を4群の6表に分類しており,異なる表に分類された食品同士の交換を避けることで,自然と栄養のバランスがとれる仕組みになっている.

◎「食品交換表」をもとに,主治医と管理栄養士による適切な食事指導が継続されることが重要である.

糖尿病の運動療法

著者: 田村好史

ページ範囲:P.1393 - P.1397

ポイント

◎運動は,急性効果,慢性効果により血糖改善効果を発揮する.

◎患者に対しては,わかりやすく噛み砕いて,実行しやすいように伝えることが重要である.

◎方法,強度,頻度を患者に合わせて具体的に提示する.

薬物療法(内服薬)

著者: 上野浩晶

ページ範囲:P.1400 - P.1405

ポイント

◎低血糖のリスクがある薬剤,特にSU薬は慎重に症例を選択して,低用量から開始する.

◎DPP-4阻害薬は幅広い症例に有効であるが,SU薬との併用や長期使用時の副作用には今後も注意を要する.

◎ビグアナイド薬は禁忌例を除外すれば用量依存的に血糖改善効果を示し,体重や脂質にも好影響をもたらす.

◎グリニド系薬は好適症例に使用すれば,他剤よりも血糖変動幅の改善が期待できる.

◎SGLT2阻害薬は脱水などをきたしやすいため,投与症例を慎重に選択して使用すべきである.

注射薬療法

著者: 熊代尚記 ,   弘世貴久

ページ範囲:P.1406 - P.1410

ポイント

◎インスリン療法の導入は,病棟では強化インスリン療法,外来ではBOTから段階的に行う.

◎GLP-1受容体作動薬はインスリン分泌の保たれた肥満患者に有効なケースが多い.

◎GLP-1受容体作動薬には短時間作用型と長時間作用型のものがある.

◎短時間作用型のリキセナチドは食後高血糖是正に適しており,持効型インスリンとの相性がよい.

◎GLP-1受容体作動薬は万能ではなく,効果不十分な場合には遅滞なくインスリン療法に変更することが必要である.

併存疾患からみた治療と兼科のポイント 【循環器疾患】

循環器介入治療前後のコントロール

著者: 田蒔基行

ページ範囲:P.1412 - P.1416

ポイント

◎循環器疾患の急性期においては平均血糖値140~170mg/dL程度のコントロールが望ましい.

◎高血糖状態の放置は予後を悪化させることが知られている.

◎厳格すぎる血糖コントロール(目標血糖80~110mg/dL)は有害である可能性がある.

◎循環器系疾患を基礎疾患に有する患者さんでは慎重に治療を行う.

循環器薬と糖尿病

著者: 中島健一 ,   三田智也

ページ範囲:P.1417 - P.1421

ポイント

◎糖尿病患者における降圧薬の第一選択薬は,腎保護作用を有し,耐糖能にも好影響を与えるARB/ACE阻害薬である.

◎利尿薬は,糖代謝を悪化させる可能性がある.

◎β遮断薬は,耐糖能を悪化させる,あるいは低血糖症状をマスクする可能性がある.

◎一部のスタチンは糖代謝を悪化させる可能性がある.

【呼吸器疾患】

呼吸器疾患に合併する糖尿病の管理

著者: 有光絢 ,   紅林昌吾

ページ範囲:P.1423 - P.1427

ポイント

◎肺炎の入院急性期や肺癌の発見時・進行期に,血糖治療強化を要する機会が多い.

◎高度炎症を呈する疾患病態と,身体活動の低下,不規則な食事摂取と摂取量の低下などの入院状況を考慮すると,血糖治療の主役はインスリン療法である.

◎呼吸器疾患治療薬により起こる血糖異常には,ステロイド薬による高血糖,ペンタミジンやニューキノロンによる薬剤性低血糖と高血糖がある.

◎最近では慢性閉塞性肺疾患(COPD)や睡眠時無呼吸症候群(SAS)の病態が催糖尿病性であり,糖尿病の関連疾患として注目されている.

【消化器疾患】

消化管周術期の注意点

著者: 西澤誠

ページ範囲:P.1428 - P.1432

ポイント

◎血糖上昇は術後経過に悪影響を与えるので是正は重要であるが,低血糖には十分注意する.

◎消化管周術期は栄養の摂取法・量が大きく変わり,それに対する適切な対応が必要となる.

◎血糖値の治療目標値・治療法はいまだ試行錯誤の段階にある.

◎血糖コントロールを迅速かつ安全に行うには,チーム医療が重要である.

肝と糖尿病―肝疾患時の注意点

著者: 永井義夫 ,   田中逸

ページ範囲:P.1434 - P.1437

ポイント

◎内科医,特に肝臓病医が生活習慣病としての肝疾患を診る機会が増え,糖尿病医との連携が重要である.

◎肝疾患による糖代謝異常のメカニズムはインスリン抵抗性を背景としている.

◎重度の肝障害では経口薬が不適の場合が多く,インスリン導入をためらってはならない.

【悪性腫瘍】

悪性腫瘍の経過にみられる高血糖とその管理

著者: 豊島秀男

ページ範囲:P.1438 - P.1441

ポイント

◎悪性疾患の経過における糖尿病診療では,患者の不安やストレスなど,個々の状況によってさまざまな配慮が必要となり,画一的な治療方針を提示することは困難である.

◎当該癌の治療に携わる科の担当医との連携により,患者の治療状況,メンタルについて把握することが,患者との良好な信頼関係を構築するうえで重要となる.

◎短期的な化学療法における最重要課題は化学療法を無事に施行することにあり,厳格な血糖コントロールを目標にするよりも,無用な低血糖をきたさないことのほうが重要となる.

【内分泌疾患】

内分泌糖尿病の管理―カウンターホルモンとどう対峙するか?

著者: 笠山宗正

ページ範囲:P.1442 - P.1446

ポイント

◎糖尿病の原因として,内分泌疾患が潜んでいる可能性を念頭に置く.

◎先端巨大症におけるソマトスタチン誘導体の治療はインスリン抵抗性を改善する一方,インスリン分泌を抑制する.

◎Cushing症候群では,糖尿病であっても空腹時血糖が正常である症例が少なくない.

【代謝疾患】

さまざまな代謝疾患にみられる糖尿病のマネジメント

著者: 片上直人

ページ範囲:P.1448 - P.1455

ポイント

◎糖尿病ではさまざまなリポ蛋白代謝異常が複合的に現れるため,脂質異常症はさまざまな表現型をとる.

◎内臓脂肪の過剰な蓄積を解消することで,糖尿病と脂質異常症のいずれにおいても大きな治療効果が期待できる.

◎糖尿病に合併する高LDL-C血症の治療においては,スタチン系薬を第一選択薬とする.

◎ヘモクロマトーシスではインスリン抵抗性とインスリン分泌能低下の両者が起こりうる.

◎糖原病では早期からの食事療法による低血糖予防によって諸症状の改善が期待できる.

【男性学・女性学】

性ホルモン,性腺疾患と糖尿病

著者: 田邉真紀人 ,   野見山崇 ,   柳瀬敏彦

ページ範囲:P.1456 - P.1460

ポイント

◎男性ホルモン低下は肥満・インスリン抵抗性をもたらし,加齢によるものはLOH症候群の病態の1つとして提唱されている.

◎女性ホルモン低下も肥満・インスリン抵抗性をもたらすが,非生理的高濃度のエストロゲンもインスリン感受性を低下させる.

◎多囊胞性卵巣症候群は女性の月経不順の原因として高頻度であり,インスリン抵抗性も高頻度に認める.

【女性学】

新しい妊娠糖尿病基準とその管理

著者: 福本まりこ ,   細井雅之

ページ範囲:P.1462 - P.1465

ポイント

◎妊娠糖尿病の新診断基準では,75g糖負荷検査1点以上陽性でGDMと診断されるように変更され,患者数は数倍に増加すると考えられる.

◎食事療法のみで血糖値がコントロール目標に達しない場合は,本邦では原則インスリン治療となる.

◎増加する1点陽性GDMの管理に関するガイドラインは未確立であるが,現時点では食事療法による母体体重管理が最も重要である可能性が示唆される.

◎GDM既往女性の産後糖尿病発症の相対危険率は7.43倍であり,産後も継続した健診受診や発症予防のための療養指導が重要である.

【アレルギー・膠原病疾患】

ステロイド糖尿病のマネジメント

著者: 竹内淳

ページ範囲:P.1466 - P.1470

ポイント

◎ステロイド治療中の糖尿病発症頻度は高く,適切なスクリーニングが必要となる.

◎ステロイド糖尿病の特徴は食後高血糖であり,早朝空腹時血糖値は低い傾向にある.

◎急激に耐糖能が悪化することがあり,躊躇せずインスリン導入が必要となる場合もある.

◎他診療科との連携は重要で,ステロイド治療の方針について確認し対応する.

【感染症】

糖尿病と感染症の深い関係

著者: 中辻文彦 ,   寺前純吾

ページ範囲:P.1471 - P.1475

ポイント

◎糖尿病患者では膀胱炎や肺炎といった高頻度にみられる感染症のほか,糖尿病に比較的特異的な感染症があり,注意が必要である.

◎食事摂取が困難で経口薬の中止が必要な場合,著明な高血糖をきたす場合は糖尿病専門医へのコンサルテーションを考える.

◎感染症合併時は随時血糖200mg/dL以下を目標に,血糖コントロールを行う.

◎抗菌薬や抗結核薬などの感染症治療薬には高血糖や低血糖を引き起こすものがあり,注意が必要である.

◎HIVのHAART治療に用いられる薬剤にも,耐糖能への影響が報告されているものがある.

【精神疾患】

向精神薬の血糖コントロールへの影響

著者: 飯嶋寿江 ,   麻生好正

ページ範囲:P.1476 - P.1480

ポイント

◎未治療の初発統合失調症患者は,一般人口に比し,糖尿病の有病率が高い.

◎向精神薬,特に第二世代(非定型)向精神薬によって高血糖を発症することがある.

◎クロザピン,オランザピンでは,糖尿病性ケトアシドーシスを発症して死亡した例があり,糖尿病がある場合,投与禁忌となっている.

◎向精神薬を投与する際,投与前に糖尿病発症のハイリスク患者であるかの評価と,投与後の定期的な体重,血糖,HbA1cのモニタリングが重要である.

◎向精神薬による重症低血糖の症例が報告されており,念頭に置く必要がある.

【腎疾患】

腎疾患と糖尿病―CKDと新しい糖尿病性腎症病期分類が狙うもの

著者: 守屋達美 ,   松原まどか

ページ範囲:P.1482 - P.1489

ポイント

◎糖尿病性腎症の新しい病期分類には,すべての糖尿病患者を表中に含むことが可能である.しかし,尿蛋白あるいは腎機能低下をきたす糖尿病患者のすべてが糖尿病性腎症とは限らないので,鑑別診断は必須である.

◎腎疾患でステロイド治療を行う際には,使用前に耐糖能異常の検索を必ず行い,開始後は頻回の血糖値のチェックを行う.

◎糖尿病医へのコンサルテーションに際して重要なことは,急性代謝失調を見逃さないことである.

◎腎機能低下があっても使用できる糖尿病薬が増えている.腎機能の程度に応じて使い分けるべきである.

【皮膚疾患】

糖尿病でみられる合併症としての皮膚疾患

著者: 比嘉眞理子 ,   畑康樹

ページ範囲:P.1490 - P.1495

ポイント

◎糖尿病患者の約30~70%に何らかの皮膚疾患がみられるので,診察の際には皮膚所見の観察も忘れないようにする.

◎皮膚所見から糖尿病が発見されることがあり,糖尿病に合併しやすい皮膚所見をみたら血糖値のチェックを忘れないようにする.

◎皮膚科へのコンサルテーションのタイミングを逃さない.

【整形外科疾患】

整形外科の緊急手術で血糖高値が発覚! どうするか?

著者: 内野泰 ,   弘世貴久

ページ範囲:P.1496 - P.1499

ポイント

◎運動器・整形外科疾患への糖尿病合併は予後不良因子である.

◎周術期はインスリン治療を基本とし,至適目標血糖値は140~180mg/dLである.

◎術後感染予防には正常血糖値~120mg/dLが望ましいが,低血糖症が増加するため現状では推奨しない.

◎糖尿病患者は過体重・肥満症例が多いが,急性期の病態は細胞内エネルギー不良であり,術前・術後に十分な栄養が必要である.

糖尿病診療に関する最近のトピックス

新しい治療標的グルカゴン

著者: 後藤孔郎 ,   柴田洋孝

ページ範囲:P.1502 - P.1505

ポイント

◎糖尿病の発症予防にグルカゴン分泌制御はきわめて重要である.

◎GLP-1によるグルカゴン抑制作用には中枢神経系が関与している.

◎インクレチン関連薬は認知症にも有効である可能性が推測される.

SGLT2阻害薬,GPR40作動薬の現況

著者: 岩本正博 ,   石田俊彦

ページ範囲:P.1506 - P.1511

ポイント

◎糖の流れのなかで,腎臓は①尿細管上皮での糖新生,②糸球体での濾過,③尿細管での再吸収によって,血糖を維持している.

◎SGLT2阻害薬は腎糸球体で濾過され,尿中へ排泄された糖の尿細管での再吸収を阻害し,血糖上昇を抑制する.

◎適応は60歳以下・肥満・インスリン分泌が保持・血管合併症がない症例で,DPP-4阻害薬の失敗を繰り返さないこと.

◎投与開始初期の多尿・脱水に注意し,脱水を誘発しやすい状況下では慎重に投与する.

現在および将来のインスリン製剤

著者: 金藤秀明

ページ範囲:P.1512 - P.1515

ポイント

◎膵β細胞保護を考えると,インスリンを最後の手段として温存しておくのではなく,早期にインスリンを導入することが重要である.

◎グラルギンで血糖コントロールを行っても,低血糖の頻度は少なく,心血管イベントを増加させることはない.

◎デグルデクはインスリン製剤のなかで,効果持続時間が最も長く,安定した血糖コントロールが得られる.

◎ライゾデグ®は,デグルデクとアスパルトとの配合剤(現在開発中)で,ノボラピッド®30ミックスと同等にHbA1cを低下させ,夜間低血糖の頻度は少ない.

◎PEGインスリンLY2605541は,リスプロにポリエチレングリコールを結合してPEG化した長期作用型インスリン(現在開発中)で,強力な血糖降下作用とともに,体重減少作用を有する.

糖質制限食をどう捉える?

著者: 山田悟

ページ範囲:P.1516 - P.1519

ポイント

◎糖質制限食は世界的に広く再認識され,各国のガイドラインに掲載されている.

◎日本では,かつてスタンダードであった糖質制限食に対して,一時,否定的な意見もあったが,現在では再び広く認められるようになりつつある.

◎糖質制限食は血糖のみならず,血圧・脂質・体重といったメタボリックシンドローム構成要素のすべてに対して有効である.

◎糖質制限食はおいしさを楽しむことが可能な食事療法の1つである.

低血糖と向き合う

著者: 大野晴也 ,   中西修平

ページ範囲:P.1520 - P.1523

ポイント

◎低血糖は心血管疾患リスクや認知症発症,およびQOLの低下や網膜症の悪化に関係している.

◎低血糖予防には糖尿病治療に対する患者自身の理解や自己血糖測定の利用,そして適切な糖尿病治療薬の選択が有用である.

◎HbA1cをただ下げるだけでなく,低血糖を回避しながら患者個人に合わせた血糖管理目標を立てることが重要である.

連載 そのカルテ,大丈夫ですか?誤解を避ける記載術・8

―アセスメントについて―医師間での判断を統一する

著者: 神田知江美

ページ範囲:P.1367 - P.1367

◎アセスメント

 本連載の第6回で,「主観的事実」,「客観的事実」,そしてアセスメントに相当する「医学的判断を経た事実」を書き分ける必要があると説明しました.特にアセスメントには「医師の判断」を記載するため,まさに「医師にしか書けない」重要な部分です.したがって,医師の間で判断が異なる場合には,コメディカルや患者が混乱しないよう,可能な時点で医師間の判断を統一しておく必要があります.

総合診療のプラクティス 患者の声に耳を傾ける・1【新連載】

魅力的なキーワードに固執しない

著者: 見坂恒明

ページ範囲:P.1530 - P.1533

さまざまな医療機器が発達し,診断・治療において,それらは欠かせなくなっています.しかし,そういったツールを使いこなすためにも,やはり患者の訴え,問診,身体診察が診療において重要な位置を占めることに変わりはありません.本連載での“患者の声”とは,患者自身の訴えはもちろんのこと,疾患を想定して絞り込まれた問診やシステムレビュー,患者自身が気づかなかった身体診察所見をも含みます.そして,こうした患者の声に耳を傾けることは,総合医が最も得意とするところの1つです.

本連載では,患者の声に耳を傾けることが診療に直結した症例を提示しながら,総合医の臓器にとらわれない診療プラクティスを解説し,読者の皆さんと共有していきます.

研修医に贈る 小児を診る心得・2

聴くために必要なこと

著者: 加藤英治

ページ範囲:P.1534 - P.1535

「ねえー,ママ.」

「ご飯を作っているから忙しいの.お話しは後でね.」

「ねー,ママ.」

「今,ママは忙しいの.」

「ねー,ママ.」

「お料理をしているでしょう.お話しできないの.」

「ねー.」

「何度言ったらわかるの.お話しできないと言ったでしょ.」

「……」

Step up腹痛診察・12

72歳,女性,心窩部痛,背部痛

著者: 小林健二

ページ範囲:P.1536 - P.1540

[現病歴]来院当日の昼,友人たちと中華料理屋で会食をした.昼食後,約1時間して心窩部痛が出現した.疼痛は心窩部~右上腹部にかけてあり,右上背部と下腹部にも痛みが拡がった.痛みは比較的急に始まり,30分くらいでピークに達し,その後一定となった.痛みの程度はNRS(Numeric Rating Scale)で6~7/10だった.来院前に一度食物残渣を嘔吐したが吐血はなかった.受診時は痛みが始まってから約2時間弱経過していた.

2年前から同様の疼痛を複数回経験している.疼痛発作の間隔は短い時で3~4週間,長い時は数カ月だった.最近1カ月間に2回同様のエピソードがあった.痛みは通常,食後1~2時間ほどして起きることが多く,3~4時間で消失した.時に嘔気を伴ったが,動悸,冷汗,呼吸困難を伴うことはなかった.疼痛発生時に市販の胃薬を服用したが改善を認めなかった.

[既往歴]高血圧症

[常用薬]アムロジピン

[社会歴]喫煙,飲酒をしない.

患者さんは人生の先生・8

処方した薬と服用した薬

著者: 出雲博子

ページ範囲:P.1541 - P.1541

 59歳の会社社長が、十数年前から他院で糖尿病を治療されていたが、血糖の改善が思うようにいかず私の外来を受診してきた。「初めは大学病院、その後は糖尿病専門クリニックにかかっていろいろ飲み薬を処方されているのだが、HbA1cが改善しないからと、受診するたびに薬を増やされる。しかしちっとも改善しないので医者を変えてみようと思った」という。患者のHbA1cは9.7%で確かにコントロールは良くなかった。処方されている薬をみると、インスリン分泌刺激薬であるグリメピリド極量と、小腸での2糖類の分解を抑制して糖の吸収を遅らせるボグリボース、主に肝臓でのインスリン感受性を改善するメトホルミン、主に脂肪や筋肉でのインスリン感受性を改善するピオグリタゾンがあった。

 私も初めは、こんなに薬が出されているのにHbA1cが高いままということは、インスリン分泌が枯渇して、外からインスリンを与えなければならなくなっているのかなと思った。しかし、そう判断する前に「4種類の薬は違った働き方で血糖を下げるのですが、全部飲んでいましたか」と確かめてみると、患者さんは「実は、糖尿病という一つの病気のためにどうして3、4種類も薬を飲まなければならないのかわからないし、薬の飲みすぎは良くないと思い、全部は飲まないで引き出しに薬がたくさんたまっています」と答えた。そこで、患者さんに各薬剤の作用機序を説明し、併用の意味について話すと、驚きつつも、薬を併用することに納得された。そして、インスリン注射が必要かどうか判断する前に、これらの薬を全部飲んでみてもらうことにした。ひと月後、患者さんのHbA1cは8%台、2カ月後には7.4%まで改善していた。患者さんは、各薬剤の働き方の違いがきちんとわかったので全部飲んでいたという。私は処方を新たに追加したわけではなかった。

魁!! 診断塾・5

痛みの元を突き止めろ!の巻

著者: 佐田竜一 ,   綿貫聡 ,   志水太郎 ,   石金正裕 ,   忽那賢志 ,   清水剛治

ページ範囲:P.1542 - P.1546

特に既往のない生来健康な39歳男性.受診当日の朝,起床してしばらく後,朝食の席に着いた時から突然の睾丸痛を自覚.その後,睾丸痛はやや軽快したものの,腰背部の違和感も出現した.救急科から泌尿器科へコンサルトされ,泌尿器科的診察の後,尿一般検査は特記事項なし,精巣超音波も特記所見なし.腹部単純CT(図1)まで施行した結果,泌尿器科的疾患の可能性は低いとの判断から,総合診療内科へコンサルトされた.

尿所見は比重1.019,蛋白-,糖-,潜血-,ウロビリノゲン±,ケトン-,ビリルビン-,赤血球<1/HPF,白血球<1/HPF,扁平上皮<1/HPF,細菌-.

西方見聞録・8

Fairnessとは何か?

著者: 山口典宏

ページ範囲:P.1548 - P.1549

 「はーい,今日のリサーチフェアはこれで終わりです」

 「ポスターを片づけてください」

 「えぇ? 誰もジャッジが来てないけど?」

 「そう? でももう終わったのよ」

 その日,私はある大学で自分の研究を発表することになり,病院の勤務を休んで来ていました.そして,ポスターのコンペティションがあるというので,朝から昼過ぎまでずっとポスターの前に立って待ちぼうけていたのです.

目でみるトレーニング

著者: 阿久澤暢洋 ,   井上賀元 ,   水野元夫

ページ範囲:P.1550 - P.1555

失敗例から学ぶプレゼンテーション患者説明から学会発表まで・4

場所と環境は最大のリスク―場所・環境分析

著者: 植田育子 ,   田中雅美 ,   竹本文美 ,   八幡紕芦史

ページ範囲:P.1563 - P.1566

予期せぬトラブル続出

 あなたは,病院薬剤師を対象にしたセミナーで,循環器の治療薬についてプレゼンすることになった.そこで,治療薬に関する情報を収集し写真や動画を集め,プレゼンで投影するスライドを作成した.

 当日,あなたは会場に着くやいなや,スライドをスクリーンに投影して確認をしてみた.ところが,文字ずれを起こし正しく投影されない.おまけに,貼り付けた写真もうまく表示されない.あなたは焦って文字フォントを修正し,写真の大きさを微調整し,何とか講演までに準備を整えた.

SCOPE

薬剤誘発性顎骨骨髄炎の注意点と対処法

著者: 首藤敦史 ,   岸本裕充

ページ範囲:P.1556 - P.1561

本稿のポイント

・ビスフォスフォネート以外にも,顎骨骨髄炎の原因薬剤がある.

・安全とされていた経口薬でも,顎骨骨髄炎は発症する.

・「予防的休薬」には,メリットとデメリットがある.

・顎骨に対する侵襲処置は,過剰に避けるべきではない.

・顎骨骨髄炎を発症した際には,「治療的休薬」を検討する.

REVIEW & PREVIEW

糸球体性蛋白尿の発症機序

著者: 河内裕 ,   福住好恭

ページ範囲:P.1567 - P.1569

最近の動向

 慢性腎不全による血液透析患者数は30万人を超え,また,腎不全の予備軍と考えられている慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)患者数は,1,300万人(日本人全人口の8人に1人)と報告されている.蛋白尿は糸球体の障害を示す重要な指標で,高度な蛋白尿による低蛋白血症はさまざまな病態を引き起こす.また,尿細管は,糸球体のバリアから漏出した血漿蛋白を再吸収しようとすることにより,過重な負荷,傷害を受けるため,蛋白尿は,それ自体が腎不全へと進行させる最も重要な悪化因子となる.

 したがって,蛋白尿を抑制,改善することができれば腎不全への進行を遅らせることができる.最近の疫学的な研究では,蛋白尿陽性者の脳・心血管イベントの発症率は陰性者の約3倍と報告されている.このような状況下にあって,蛋白尿を改善させるための新規治療法開発に向けた研究は喫緊の課題である.

書評

―渡部欣忍 著―あなたのプレゼン誰も聞いてませんよ!―シンプルに伝える魔法のテクニック

著者: 萩野浩

ページ範囲:P.1399 - P.1399

 『あなたのプレゼン誰も聞いてませんよ!』とは,いきなりドキッとするタイトルである.ドキドキして表紙をめくると「パワーポイントによる死」という文字が飛び込んできた.そこからは引き込まれて,あっという間に読み終えてしまう.

 著者の渡部氏は骨折治療分野の第一人者である.著者のわかりやすいプレゼンテーション,なかでもスライドに使用される美しいイラストにいつも感激させられていた.本書は著者が長年にわたる研究会や学会で感じてきた思いを,ユーモラスな批判を込めて披露し,百戦錬磨で培われたプレゼンテーションのノウハウを詰め込んだ至極の一冊である.

―河野 茂,早田 宏 編―レジデントのための呼吸器診療マニュアル―第2版

著者: 大生定義

ページ範囲:P.1501 - P.1501

 この度,『レジデントのための呼吸器診療マニュアル 第2版』が上梓された.「第2版の序」で,編集者のお一人である河野茂先生が,長崎大医学部の「如己博愛」を説かれ,さらに「ジェネラリストの基盤があってこその呼吸器内科の専門性があると信じている」として基本方針をうたわれている.この方針に沿いつつのアップデート版である.

 本書はAからEの5章構成になっている.「A 疾患・症状のマネジメント」では,A1で呼吸器診療全体の流れ,臨床推論の基本が述べられた後,血痰? 市中肺炎に出あったら? など具体的臨床的問題についてフローチャートなどで簡潔に提示され,分担執筆の熟練指導医からのコツ・Tipsがちりばめられている.コラムのミニレクチャーも要領よく適切である.読者対象が呼吸器内科の専門研修医と指導医とされているが,他分野の医師や呼吸器病の理解を求める医療・医学教育関係者にも大変役立つ.

―齋田幸久 著―胸部X線写真ベスト・テクニック―肺を立体でみる

著者: 芦澤和人

ページ範囲:P.1533 - P.1533

 齋田幸久先生のご執筆による単行書『胸部X線写真ベスト・テクニック―肺を立体でみる』が刊行された.わが国には,胸部X線写真に関する数多くの教科書が存在するが,本書は他書とは異なる視点で執筆されている.すなわち,本書のサブタイトルにあるように,胸部X線写真の読影において「肺を立体的に捉える」ことに焦点が置かれている.巻頭の「本書の目指すところ」に記載されているが,「1枚の胸部X線写真で奥行きが見えること,あるいは,それが実感できること」が到達目標である.

 その目標を達成するために,CTの横断像のみならず3D画像やMPR画像が適切に配置されており,読者が胸部X線写真上,「肺を立体でみる」ことを助けている.

information

第1回糖尿病医療学研究会

ページ範囲:P.1437 - P.1437

日時●2014年10月11日(土)・12日(日)

場所●かしはら万葉ホール,奈良県立医科大学大講堂

2014年度EBICセミナーのお知らせ

ページ範囲:P.1515 - P.1515

目的●①抗菌薬感受性結果から耐性メカニズムを推定し,本当に臨床効果のある薬剤を選択できる.②検査室での“感受性(S)”と臨床的な感受性(S)の違いを理解する.③最新の情報を知り,その背景を理解できる.

テーマ●感染症診療の質向上をめざして―細菌検査結果の臨床的な読み方を学ぼう! あなたは,その感受性(S)を信じられるか?

--------------------

バックナンバーのご案内

ページ範囲:P.1576 - P.1577

購読申し込み書

ページ範囲:P.1578 - P.1578

次号予告

ページ範囲:P.1579 - P.1579

奥付

ページ範囲:P.1580 - P.1580

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

雑誌購入ページに移動

バックナンバー

60巻13号(2023年12月発行)

特集 一般医家のための—DOAC時代の心房細動診療

60巻12号(2023年11月発行)

特集 内科医が遭遇する皮膚疾患フロントライン—「皮疹」は現場で起きている!

60巻11号(2023年10月発行)

増大号特集 患者さんの質問にどう答えますか?—言葉の意味を読み解きハートに響く返答集

60巻10号(2023年9月発行)

特集 ミミッカー症例からいかに学ぶか

60巻9号(2023年8月発行)

特集 症例から読み解く—高齢者診療ステップアップ

60巻8号(2023年7月発行)

特集 浮腫と脱水—Q&Aで学ぶジェネラリストのための体液量異常診療

60巻7号(2023年6月発行)

特集 整形外科プライマリ・ケア—内科医が知りたい整形外科疾患のすべて

60巻6号(2023年5月発行)

特集 Common diseaseの処方箋ファイル—臨床経過から学ぶ20症例

60巻5号(2023年4月発行)

特集 臨床医からみたPOCT

60巻4号(2023年4月発行)

増刊号 探求!マイナーエマージェンシー

60巻3号(2023年3月発行)

特集 令和の脳卒中ディベート10番勝負—脳卒中治療ガイドライン2021とその先を識る

60巻2号(2023年2月発行)

特集 慢性疾患診療のお悩みポイントまとめました—高血圧からヘルスメンテナンスまで

60巻1号(2023年1月発行)

特集 10年前の常識は非常識!?—イマドキ消化器診療にアップデート

59巻13号(2022年12月発行)

特集 令和の頭痛診療—プライマリ・ケア医のためのガイド

59巻12号(2022年11月発行)

特集 避けて通れない心不全診療—総合内科力・循環器力を鍛えよう!

59巻11号(2022年10月発行)

増大号特集 これからもスタンダード!—Quality Indicatorの診療への実装—生活習慣病を中心に

59巻10号(2022年9月発行)

特集 ちょっと待って,その痛み大丈夫?—“見逃してはいけない痛み”への安全なアプローチ

59巻9号(2022年8月発行)

特集 不安を自信に変える心電図トレーニング—専門医のtipsを詰め込んだ50問

59巻8号(2022年7月発行)

特集 日常診療に潜む臨床検査のピットフォールを回避せよ

59巻7号(2022年6月発行)

特集 抗菌薬の使い方—敵はコロナだけにあらず! 今こそ基本に立ち返る

59巻6号(2022年5月発行)

特集 ジェネラリストの羅針盤—医学部では教わらなかった28のクエスチョン

59巻5号(2022年4月発行)

特集 症例から学ぶ—電解質と体液量管理のベストアンサー

59巻4号(2022年4月発行)

増刊号 フィジカル大全

59巻3号(2022年3月発行)

特集 成人が必要とするワクチン—生涯を通した予防接種の重要性

59巻2号(2022年2月発行)

特集 意外と知らない? 外用薬・自己注射薬—外来診療での適“剤”適所

59巻1号(2022年1月発行)

特集 クリニカルクエスチョンで学ぶ糖尿病治療薬—糖尿病治療の新しい潮流

56巻13号(2019年12月発行)

特集 プライマリ・ケアのための—ポリファーマシー「超」整理法

56巻12号(2019年11月発行)

特集 内科医が押さえておくべき—検査の考えかたと落とし穴

56巻11号(2019年10月発行)

特集 不明熱を不明にしないために—実践から考えるケーススタディ

56巻10号(2019年9月発行)

特集 脱・「とりあえずCT」!—スマートな腹痛診療

56巻9号(2019年8月発行)

特集 みんなが知っておきたい透析診療—透析のキホンと患者の診かた

56巻8号(2019年7月発行)

特集 一歩踏み込んだ—内科エマージェンシーのトリセツ

56巻7号(2019年6月発行)

特集 抗菌薬をアップデートせよ!—耐性菌に立ち向かう! 適正化の手法から新薬の使い分けまで

56巻6号(2019年5月発行)

特集 糖尿病診療の“Q”—現場の疑問に答えます

56巻5号(2019年4月発行)

特集 しまった!日常診療のリアルから学ぶ—エラー症例問題集

56巻4号(2019年4月発行)

増刊号 一人でも慌てない!—「こんなときどうする?」の処方箋85

56巻3号(2019年3月発行)

特集 TPOで読み解く心電図

56巻2号(2019年2月発行)

特集 抗血栓療法のジレンマ—予防すべきは血栓か,出血か?

56巻1号(2019年1月発行)

特集 枠組みとケースから考える—消化器薬の選び方・使い方

55巻13号(2018年12月発行)

特集 これからの心不全診療への最新アプローチ—予防からチーム医療・先進医療まで

55巻12号(2018年11月発行)

特集 内科医のための「ちょいあて」エコー—POCUSのススメ

55巻11号(2018年10月発行)

特集 どんとこい! 内科医が支える—エンド・オブ・ライフ

55巻10号(2018年9月発行)

特集 クリティカル・ケアを極める—一歩進んだ総合内科医を目指して

55巻9号(2018年8月発行)

特集 もっともっとフィジカル!—黒帯級の技とパール

55巻8号(2018年7月発行)

特集 血液疾患を見逃さないために—プライマリ・ケアと専門医コンサルトのタイミング

55巻7号(2018年6月発行)

特集 ここさえ分かれば—輸液・水・電解質

55巻6号(2018年5月発行)

特集 プロブレムから学ぶ感染症診療—すぐに役立つ厳選シナリオ30選

55巻5号(2018年4月発行)

特集 明日のために解くべし!—総合内科問題集

55巻4号(2018年4月発行)

増刊号 プライマリ・ケアでおさえておきたい—重要薬・頻用薬

55巻3号(2018年3月発行)

特集 —クリニカル・クエスチョンで学ぶ—循環器薬の使い方

55巻2号(2018年2月発行)

特集 —デキる内科医の—神経内科コンサルト

55巻1号(2018年1月発行)

特集 気管支喘息・COPD診療に強くなる

icon up
あなたは医療従事者ですか?