icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina51巻8号

2014年08月発行

文献概要

特集 糖尿病患者を診る―治療と兼科のポイント 併存疾患からみた治療と兼科のポイント 【腎疾患】

腎疾患と糖尿病―CKDと新しい糖尿病性腎症病期分類が狙うもの

著者: 守屋達美1 松原まどか1

所属機関: 1北里大学健康管理センター

ページ範囲:P.1482 - P.1489

文献購入ページに移動
ポイント

◎糖尿病性腎症の新しい病期分類には,すべての糖尿病患者を表中に含むことが可能である.しかし,尿蛋白あるいは腎機能低下をきたす糖尿病患者のすべてが糖尿病性腎症とは限らないので,鑑別診断は必須である.

◎腎疾患でステロイド治療を行う際には,使用前に耐糖能異常の検索を必ず行い,開始後は頻回の血糖値のチェックを行う.

◎糖尿病医へのコンサルテーションに際して重要なことは,急性代謝失調を見逃さないことである.

◎腎機能低下があっても使用できる糖尿病薬が増えている.腎機能の程度に応じて使い分けるべきである.

参考文献

1)日本糖尿病学会 糖尿病性腎症合同委員会:糖尿病性腎症病期分類の改訂について,2014 日本糖尿病学会ホームページ http://www.jds.or.jp/modules/important/index.php?page=article&storyid=46
2)吉川隆一,他:糖尿病性腎症に関する合同委員会報告.1.糖尿病性腎症病期分類厚生省案の改訂について.糖尿病44:623, 2001
3)松尾清一,他:CKD診療ガイド.日腎会誌49:755-870, 2007
4)日本腎臓学会(編):CKD診療ガイド2012,東京医学社,2012
5)羽田勝計,他:委員会報告―糖尿病性腎症病期分類2014の策定(糖尿病性腎症病期分類改訂)について.糖尿病,in press
6)和田隆志,他:厚生労働科学研究補助金腎疾患対策研究事業「糖尿病性腎症の病態解明と新規治療法確立のための評価法の開発」平成21-23年度総合研究報告書,pp1-44, 2012 http:/mhlw-grants.niph.go.jp/
7)Wada T, et al:Clinical impact of albuminuria and glomerular filtration rate on renal and cardiovascular events, and all-cause mortality in Japanese patients with type 2 diabetes. Clin Exp Nephrol, 2013(Epub ahead of print)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?