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特集 ここが知りたい循環器診療―パールとピットフォール よくみる症候からのアプローチ―問診,診察のコツと検査の進め方
胸痛を訴える患者の診かた
著者: 野村章洋1 川尻剛照1 山岸正和1
所属機関: 1金沢大学大学院医薬保健研究域医学系循環医科学専攻臓器機能制御学
ページ範囲:P.1602 - P.1606
文献購入ページに移動◎胸痛を訴える患者の診察では,まず緊急性の高い疾患(急性冠症候群,急性大動脈解離,心タンポナーデ,肺塞栓症,気胸,特発性食道破裂)を鑑別する.
◎胸痛の検査は,すぐに結果がわかる心電図,血液ガス検査,心エコー検査から始めると効率がよい.
◎問診・身体所見で虚血性心疾患を疑わせる所見が乏しいからといって,虚血性心疾患を否定することはできない.必ず心電図など,ほかの検査と組み合わせて判断する.
◎緊急性の高い疾患が否定的であれば,そのほかの鑑別疾患を順番に評価する.特に,頻度の高い胸壁痛,肋軟骨炎,不安障害・パニック障害の可能性を検討する.
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