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文献詳細

雑誌文献

medicina51巻9号

2014年09月発行

文献概要

特集 ここが知りたい循環器診療―パールとピットフォール 知っておきたい検査のポイント

健康診断でみつかる心電図所見

著者: 髙橋尚彦1

所属機関: 1大分大学医学部循環器内科・臨床検査診断学講座

ページ範囲:P.1620 - P.1623

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パールとピットフォール

◎胸部誘導(V1~V3誘導)におけるR波増高不良(poor R wave progression)をみた場合,まず,陳旧性前壁中隔梗塞を疑う.

◎健常人でも,時計方向回転(clockwise rotation)でR波増高不良を呈する場合がある.

◎V1誘導で高いR波,R/S>1をみた場合は,まず右室肥大をきたす病態(肺動脈性肺高血圧症や先天性心疾患)を疑う.

◎次に陳旧性後壁梗塞を疑う.後壁梗塞には下壁梗塞を合併することが多いので下壁誘導(Ⅱ,Ⅲ,aVF誘導)に異常Q波がないか確認する.

◎健常人でも,反時計方向回転(counter clockwise rotation)で同様の心電図所見を呈する場合がある.

参考文献

1)髙橋尚彦,江崎かおり:正常心電図~低電位差.池田隆徳(編):心電図チェックリスト120,pp 10-31,中外医学社,2010
2)髙橋尚彦:正常亜型と非特異的変化.村川裕二(編):新目でみる循環器病シリーズ一心電図,pp 10-19,メジカルビュー社,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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