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特集 ここが知りたい循環器診療―パールとピットフォール 一般外来でよくみる循環器疾患 【虚血性心疾患】
安定狭心症患者へのアプローチ
著者: 岩永善高1 宮崎俊一1
所属機関: 1近畿大学医学部循環器内科
ページ範囲:P.1690 - P.1696
文献購入ページに移動◎狭心症の診断において,胸部症状に関する病歴聴取は最も重要である.
◎冠攣縮性狭心症では,特徴的には早朝や夜間睡眠中,飲酒後などの安静時に胸痛が出現する.一般に自然寛解するが,ニトログリセリンの効果の有無を確認すると診断精度が向上する.
◎狭心症の治療の際,個々の患者における心筋虚血の病態および合併疾患などの評価を行い,薬物治療と血行再建術の選択を行う.ただし「動脈硬化の退縮ないしは進展予防」が基本的な治療目標であることを忘れてはならない.
◎無症候性心筋虚血では,胸痛を認めない病態であるが,狭心症同様,薬物治療ないしは冠血行再建術施行により,心事故の予防を行うべきである.
◎専門医へのコンサルトは,診断が困難である症例,重症・高リスクと考えられる症例,薬物治療にて虚血のコントロールが困難な症例において必須である.
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