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特集 循環器薬up to date 2015
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著者: 木原康樹1
所属機関: 1広島大学大学院医歯薬保健学研究院循環器内科学
ページ範囲:P.7 - P.7
文献購入ページに移動そのようななかにあって,これまでにない作用点を有するいくつかの循環器薬が新たに市販され,従来の薬物との使い分けや適応の相違などについても少なからず混乱が生じている.NOAC[新規(あるいは非ビタミンK阻害性)経口抗凝固薬]と呼ばれる薬剤の比較的低リスク(脳卒中予備軍)患者への適応拡大やワルファリンとの相克などがその事例に当たる.このような時代においては,各薬剤の特性や相互作用,あるいは限界を包括的に学習・認識し,副作用を回避するとともに,各自の処方が薬剤本来の効能を発揮できる環境を維持していることを担保することが肝心であると思われる.大半は長期慢性治療が前提であるから,患者の服薬アドヒーランスへの目配りも必須である.
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