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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻1号

2015年01月発行

文献概要

特集 循環器薬up to date 2015 併存症と循環器薬

高齢者の循環器薬

著者: 高山成政1 甲斐久史2

所属機関: 1小倉医療センター循環器内科 2久留米大学医学部心臓血管内科

ページ範囲:P.118 - P.122

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ポイント
●高齢者に対する降圧薬の第一選択薬は,Ca拮抗薬,ARB,ACE阻害薬,少量の利尿薬である.初期量は常用量の1/2量から開始し,緩徐なスピードで降圧する.
●高齢者の体液過剰な浮腫に利尿薬は有効であるが,合併症も多いため安易な使用を避け,まずは減塩や適正な服薬指導を行う.
●高齢者では,抗血栓薬(抗血小板薬,抗凝固薬)服用中の頭蓋内出血のリスクが高いため,血圧管理・腎機能に注意し,可能な限り多剤併用を避ける.
●高齢者ではジギタリス製剤,抗不整脈薬の副作用により致死的不整脈や心不全が出現することがあるため,漫然と投与することは避ける.

参考文献

1)日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会(編):高血圧治療ガイドライン2014(JSH2014),日本高血圧学会,ライフサイエンス出版,2014
2)Frans H, et al:β-Blockers may reduce mortality and risk of exacerbations in patients with chronic obstructive pulmonary disease. Arch Intern Med 170:880-887, 2010
3)日本腎臓学会:CKD診療ガイドライン2013, pp 49-51,東京医学社,2013
4)Lamberts M, et al:Oral anticoagulation and antiplatelets in atrial fibrillation patients after myocardial infarction and coronary intervention. J Am Coll Cardiol 62:981-989, 2013
5)European Heart Rhythm Association;European Association for Cardio Thoracic Surgery, Camm AJ, et al:Guidelines for the management of atrial fibrillation:the Task Force for the Management of Atrial Fibrillation of the European Society of Cardiology(ESC). Eur Heart J 31:2369-2429, 2010
6)Toyoda K, et al:Blood pressure levels and bleeding events during antithrombotic therapy;The Bleeding with Antithrombotic Therapy(BAT)Study. Stroke 41:1440-1444, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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