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特集 循環器薬up to date 2015 循環器領域における主要薬剤の使い分け
ACE阻害薬とARB
著者: 浦田秀則1
所属機関: 1福岡大学筑紫病院循環器内科
ページ範囲:P.123 - P.129
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●循環器疾患では,十分な降圧と脳心血管疾患合併率減少のために降圧薬を使用する.
●ACE阻害薬とARBは各種臨床試験でほぼ同等の降圧効果をもつことが証明されている.アドヒアランスはARBが優れているが,心疾患でのエビデンスはACE阻害薬のほうが優れている.
●CKDで糖尿病や蛋白尿を合併する場合はRAS阻害薬が第一選択薬であり,ACE阻害薬とARBは同等に有効である.
●RAS阻害薬で降圧が不十分な症例では長期作用型CCBや利尿薬を併用することで,RAS阻害薬の効能が強化される.
●循環器疾患では,十分な降圧と脳心血管疾患合併率減少のために降圧薬を使用する.
●ACE阻害薬とARBは各種臨床試験でほぼ同等の降圧効果をもつことが証明されている.アドヒアランスはARBが優れているが,心疾患でのエビデンスはACE阻害薬のほうが優れている.
●CKDで糖尿病や蛋白尿を合併する場合はRAS阻害薬が第一選択薬であり,ACE阻害薬とARBは同等に有効である.
●RAS阻害薬で降圧が不十分な症例では長期作用型CCBや利尿薬を併用することで,RAS阻害薬の効能が強化される.
参考文献
1)木村玄次郎:高血圧治療と利尿薬.呼吸と循環54:71-80, 2006
2)Navar LG, Nishiyama A:Why are angiotensin concentrations so high in the kidney? Curr Opin Nephrol Hypertens 13:107-115, 2004
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4)Burgess E, et al:Supramaximal dose of candesartan in proteinuric renal disease. J Am Soc Nephrology 20:893-900, 2009
5)日本腎臓学会(編):CKD診療ガイド2012,東京医学社, 2012
6)東條 秀,他:管理不良高血圧を対象とするロサルタン/ヒドロクロロチアジド配合薬の長期降圧と安全性に関する多施設共同前向き観察研究(chat-p-2y).Progress Med 31:2429-2436, 2011
7)Telmisartan Randomised AssessmeNt Study in ACE iNtolerant subjects with cardiovascular Disease (TRANSCEND) Investigators, Yusuf S, et al:Effects of the angiotensin-receptor blocker telmisartan on cardiovascular events in high-risk patients intolerant to angiotensin-converting enzyme inhibitors;A randomised controlled trial. Lancet 372:1174-1183, 2008
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